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リティVS四人の男4

諸事情によりウサギ型召喚魔獣の名前がタリン→ルビに変更になっております。混乱させてしまい、申し訳ありません。

「っ……」


 私は思わず腕で顔を覆う。やがて、光がおさまると、人気のない中央広場で所々黒焦げになった男達が伸びていた。


「あれ、大丈夫? 生きてるよね?」


「自分でやっといて何言ってんだよ」


 呆れたように言ったルビはいつの間にか元の姿に戻っていた。つまり私の肩の上。


「痙攣してるから平気じゃね? 口もパクパクしてるぞ」


 いや、若干怪しい。早く病院に連れて行った方が良さそうだ。

 そんなやり取りをしていると、空から白系リーカーがゆっくりと降下してきた。


『主殿、我の働きはどうであった』


「うん、完璧だったよ。ありがとう」


 礼を言っても消えようとしない。なんで? じっと見つめられるとそわそわしてしまう。と、ルビが私の頬をつつく。


「今朝のペレットがほしいんじゃね?」


 あー、最初にあげちゃったからか。猫に餌付けすると次もまた来るしね。

 私は仕方なく、持っていたペレットを白系リーカーへと渡した。


『うむ。また呼ぶが良い』


 そう言って消えて行った。


「あいつ、味をしめたな」


 ペレットは、本当は召喚魔獣を半日以上呼び出しっぱなしにする時にあげてるものなんだよね。でも仕方ないか、白系は神様に近い存在とも言われてるし。呼んだらまた来てくれる気があるみたいだし。


「そうだ、君もありがとね」


 伏せをしていた黒系アクノはこちらの言葉を理解しているようで、こくりと頷いた。私の安全を確認できたからか、そこでそのまま消えてしまう。

 多分、召喚者は、


「リティさああんっ」


 路地からの声に視線を向ける。


「あ、カリン、さっきの、ヴッ」


 何故か飛びつかれた上、抱き締められた。


「良かったっス~、生きてたっ」


「ちょっ、大袈裟だな」


 さすがに鬱陶しいので、とりあえず引き剥がす。


「怪我ないっスか?」


「あー、うん。ないけど、さっきのアクノってカリンの?」


「そうっス」


「ありがとう、助かったよ」


 おかげで気持ちよく白系召喚術の試し撃ちができた。


「!」


 カリンが目を輝かせる。


「お役に立てて何よりっス」


 敬礼し、まだ痙攣している男達を見やる。


「はわー……さすがリティさん……」


「言われるほどじゃないでしょ。ただの窃盗団だし」


 すると、彼女は目を見開いた。


「なっ……! ただの窃盗団じゃないっスよ! 衛兵さんが言うには、この街に来るまでに旅人や小さい集落を襲ったりして、数十人殺ってるらしいスよ!? 召喚魔獣ごと惨殺らしいっス」


「えっ」


 そ、そうだったんだ。だからカリンも慌ててたのか。


「雑魚感満載だったが、人は見かけによらねぇな」


 ルビがそう言って私の肩から消える。

 なんにしても、一件落着だ。広場にも徐々に人が戻ってきている。

 そして私達、囲まれ始めてる。

 まぁ、派手にやったからね……。


「あの子が白兎の召喚術師?」


「白系だったよね? 凄くない?」


 ちらほら聞こえてくるヒソヒソ声になんとなく安堵の息を吐く。よかった、感電した人はいなかったようだ。攻撃対象を指定すれば、他の人に影響が出ないのはわかってるんだけど、今回は威力が

凄かったからね。

 

「リティさん、実はお願いがあるんスけど」


「ん?」


 真剣な表情のカリンへ視線を向けた時である。槍を持った警官が二人、走り寄ってきた。


「リティアニーカ殿」


「え、あ、はい」


 青年と中年男性の組み合わせだった。甲冑と籠手をつけている。


「隊長から聞いております。この度はご協力、ありがとうございました」


 深々と頭を下げる。すると周囲から何故か拍手が起こった。

 さすがに私も動揺する。


「た、たまたま見つけたんですよ。それに、こっちのカリン・ビア・ハルビアさんにも手伝ってもらいましたし。えっと、怪我人が出なくて何よりです」


「はっ」


 ビシッと決まった敬礼をされてしまった。されたって表現であってる?


「後は我々にお任せ下さい」


 警官隊が去ったところで、人だかりも解消された。

 はぁ、変な汗かいた。さすがに目立ち過ぎた。街中で堂々と白系召喚術をぶっ放したらこうなるよね。反省だ。


「それで、どうしたの?」


 カリンは言う。


「あたしを弟子にしてくださいっ」


「弟子……?」


 私はポカンとしてしまった。予想外なこと言われたせいで。


「で、弟子って言われても、私は」


「ダメに決まってますわっ」


 その声に振り返ると、偉そうに胸を張るフリーティが立っていた。そして、その隣にいるのは、


「久しぶりじゃないか、リティアニーカ。随分と、思い上がるようになったんじゃないのかい?」


 銀髪のベリーショートヘアの女性。裾の長いブラウスに七分丈のレギンスという格好。あれから八年だから、三十代後半になるだろうか。

 アルゴット・リーガンが立っていた。


 やっぱりそう来たか。

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