7/7
ー剣とは心=折れることなき剣であれー
俺が爺さんに連れられた町はいかにも異世界って感じの町だった。ここが日本の異世界されたゲームであったことを忘れてしまうぐらいに幻想的だった。すると、黒の髪の短い女の子と白の髪の長い女の子が、俺が背負っている血だらけで重症のカナエを見て、俺に話しかけてきた。
「お兄ちゃん、後ろの人、血」
「お兄ちゃん、団長、仲間?」
「団長を知ってるのか!」
「団長、知ってる、爺と仲間」
「爺!?」
後ろで手を組んでいた爺さんが俺越しに話しかける。
「インセ、アマル、こやつも黄金団の生き残りじゃ。そして、こやつが背負っている女も同じ生き残り。医者のシャメディの元まで連れてくんじゃ。」
女の子たちがコクリと首を縦に振り頷き、小さく手招きをし、俺を案内した。案内されながら、周囲を見渡すと幻想的な町並みだった。
「幻想的な町じゃろ?なんたって魔法で作られた町だからのぉ。」
「魔法で作られた!?いったい何のために・・・?」