『友達未満の片思い。』
何時間くらいなら、来ない人を待てる?
約束?
してない、してない、(笑)
もしかしたら来るかもしれない
ここを、通るはずだから、
夕焼け空に、カラスがお家に帰って
外灯が「チッチッ」と点いて、
わたしの影を長く照らしても
帰って来ない彼を待った あの日。
『おはよう~。』
「あゝ、ぅはよー♪」って、
あなたは知らないの
靴箱前の「ぅはよー」が、
どんなに大切なものなのか
挨拶だけでもいいから
あなたの声が聞きたいの
友達未満の片思い。
『ハハハ、あほちゃうん』って、
軽口叩いて
ちゃんとおどけてみせるから
「コンニャロ~言ったなー」って
子犬がじゃれあうように話せるんだよね、
ぅん、彼女でなくてもいいから
ずっと、ずっと、こうしていたい、
友達未満の片思い。
校庭でボールを追ってる姿を
クラスの女子がカッコイイって、
「キャアーキャアー」騒いでる
わたしが
『オオ~イ♪』って、
窓辺で大きく手をふると、
「オーw」って、
見上げた額に汗がきらり☆
「いいわね、あんな風に気軽に話せて」って、
友達は羨ましがるけど、
そんなにいいもんでもないよ、、、
だって、、、友達だもん。
遠くから見ているだけでもいいから
わたしを嫌いにならないでって祈る。
友達未満の片思い。
『バイバイ、また明日ね~』
「オー、またな、」
『宿題、忘れるなよ!』
「お前もな、www」
『バイバイ、バイバイ、』
あなたは知らない、
あの角を曲がるまで
あなたが見えなくなるまで
見送っていたことなんか、
決してふり返らない
その背中に友達未満の片思い。
『おやすみなさい』
今日も「しあわせ」だったよ、
「ぅはよ~♪」「コンニャロ~言ったなー」
「オーw」「オー、またな、」
「お前もな、www」
交わした言葉たちが
幾度も幾度も
リピート、
リピート、
リピート。
『大好きだよー♪』
言える筈ない言葉が宙を飛ぶ…
友達未満の片思い。