宇宙の夢
掲載日:2016/10/10
『宇宙はこんなに広いんだ。
高い文明を持つ知的生命は、われわれ地球人だけではないはずだ。
宇宙人は存在するのだ。』
地球のひとは、そう思いました。そうして、まだ見ぬ宇宙の果てに同志を求め、探し始めたのです。
地球のひとは、知りませんでした。
宇宙はまだ出来たばかりだということを。
この宇宙で初めて生まれた知的生命は、地球のひとだというコトを。
宇宙には、地球のひとたちが孤独に存在しているコトを。
地球のひとは知りませんでした。
地球のひとたちは宇宙を研究しました。地球人以外の、知的生命をさがして。宇宙人をもとめて。
その過程で、地球のひとは、地球以外にひとの住める星を見つけました。地球のひと達は、そこに移り住み始めました。そこで新しく文明を築きました。
地球のひとが住める星は、その後たくさん見つかりました。たくさんのひとが移り住み、宇宙には、たくさんのひとがいるようになりました。
地球のひとは、ついに宇宙人には出会えませんでした。宇宙のさまざまな星に暮らす人々は、元はみな地球のひとなのです。
そして地球のひとは忘れてしまっていたのです。宇宙人に出会う夢を。
いまや宇宙間交流はふつうのことなのです。
夢が叶う前に、夢と現実は混ざり合い、この宇宙にとけていきました。
それは、誰も知らない宇宙の夢。




