EP:2
有村さんは俺のクラスメイト、でもって級長である。
更に町会も同じで度々話しかけて来てくれるが俺はあまり得意なタイプではない。
「惇くん…ひ、久しぶりだね!」
有村さんは少し笑って見せた、わかる無理に笑ってる事くらい。
「あ、うん…学校行ってないしね…」
無愛想に返してしまう、違う俺がしたいのはこうじゃない。
「そうだよね…あのさ、学校来ないの?」
有村さんはほんと良い人だな、でも…
「……っ」ダメなんだ、俺はあれ以来人と上手く話せない。
「あぁごめんね!変な事聞いて…」
あぁ…また人に嫌われてしまう…
「でも私は来て欲しいんだ!」
…あれ?
「惇くんとは何だかんだで長い付き合いだしさ…先生とか皆も心配してるんだよ?だからさっ」
「皆…って?」
突っかかる用に聞く
「え、だから先生とかだけど…」
「あとは?」
違う…
「えっと…前川くんとか…あと」
「ホントは皆忘れてるんだよな…オレの事なんか」
違うんだ…そうじゃない…
「そんなこと…」
ほら…有村さん困ってるじゃないか…
「…じゃあね」
「あ、惇くん!!ねぇ…」
かなり早足で駆けていった、何か言ってた気がしたがもう有村さんの声も聞こえない。
「………くそ…」やってしまった。
家の近くに来た所で雨が降ってきた、「ダメだな…俺は」街にアスファルトに当たる雫と男の震え声が響いた。