EP:1
今日もあの夢を見た。
「ただいま」玄関を開け何時も通りに家へ上がっていく。
何時もなら母からの返事があるのに今日は無い、少し不審に思いリビングへ行くとそこには地獄が広がっていた。父と母の死体が無造作に転がっている。母は手足をもがれ首がない、父は既に原型が無いと言っていい、肉は剥がれ体は焼かれ、残って居るのは生々しい死体の臭いだけだった。
「…っ!!!」布団から勢い良く体を起こした、「はぁ…はぁ…」。
「またあの夢か…」ココ最近両親の無残な姿を夢で見る。「…寝すぎた」親戚や警察は「忘れろ」なんて言うが両親のあんな姿を見て平気で居られる訳がない。「疲れたなぁ…」「昼…作らなきゃ…」あれから3ヵ月が経ち親戚の元で暮らしている、両親が殺害された家に暮らす事を警察は許してはくれなかった、無論俺自身あそこで暮らしたいだなんて思いはしない。
「えっと…卵…は無い…肉は…も無いか…」冷蔵庫を漁ってみるが食材は無かった。
「買いに行くかなぁ」仕方なく他所行きの服に着替え「財布よし、鍵よし、電気は消した。OK」買い物へと出掛けた。
「学校の奴らに会わないければいいけど」あれから学校には行ってない、時期的には夏休みだろうから昼から出会ってしまう可能性が高い、「会ったらどうしよ」なんて呟きながら歩き続けた、「何故買い物に行くだけでこんなにハラハラしなきゃいけないんだ…」『やっぱり少しは学校に行った方が良いかな』なんて考えてしまう。「やめたやめた」商店までの十字路を右に曲ろうとした時『ドスッ』少しばかり背の低い女性とぶつかった。
「あ、すみません」僕が軽く謝ると相手は驚いてみせた。
「惇くん…惇くんだ…!」僕は息を飲んだ。
「有村…さん。」久々に見る知り合いの顔。失敗したと思う一方、何処か安心した。
小説家になろう初投稿の「槍サー(やりさー)」です。
この小説は現在高校生の私が小学6年~中学2年までにチマチマ書いていたものをリメイクしたものになっております。
今後も暇つぶしに書いていくつもりですので、続きがアップされた時「あ、こないだの変な奴だ」等と忘れた頃に再開を果たす程度で構いません、楽しんでください。
なに、学生の戯言ですので。
では今回はここまで。