ロストメモリー1
実はまだ続きます!
助け…
助けて…
助けて…よ、お…父さん…
「ハッ!?」
目が覚めた時、家のすぐそばで倒れていた。
周りには人の気配はなかったが、どうやら、家の庭付近で倒れていたようだ。
周りを見渡しても異変はなかった。
が、自分の体は真っ赤に染まっていた。
まるで返り血を浴びたかのように。
そして、不自然に扉の手すりについた血のような赤い跡。
視線を落とし、両手を見つめたまま、いままでの事を思い出した。
思い出してしまった。
「うわああああああ!!!」
両手で顔を覆い、いつも通り誰もいないこの空間に一人、叫んだ。
「ごめん、ごめん…母さん…ごめん…」
ただ、ただ謝った。
慌てて家を飛び出した後、間抜けなことに石につまづき勢い余って大転倒。
そのまま意識を失ったようだ。
ここに居ても何もない、いや、ここから早く離れたかった。
どこか現実逃避するように、ここから逃げ出したかった。
だが、足は幾度か踏みとどまり、振り返ろうとした。
そのたび、罪悪感に襲われ、歯を食いしばるしかなかった。
だんだんと罪悪感が強くなり、まじないの様に「自分のせいじゃない」などと呟き、耐えていた。
そんな矢先、突然の叫び声が聞こえた。
その方向を向くと、近所の住人だった。
元々自分の家の周りに他の家なんてなかった。だが、町内会などの関係で、時々だが様子を見にくる人がいた。
それがこの人だ。
ボランティアの見回りなどで何度か顔を合わせたこともあった。
そんな中、母さんは自慢気に俺のことを話していた。
この近辺には学校がなかったので、仕方なく都会の学校に行くことになった。
こんな何もない田舎から都会に息子が旅立つ事が嬉しくて仕方ない母は、最近周りにこの事ばかり話していた。
周りも呆れていたが、渋々聞かされていたようだ。正直恥ずかしいからやめて欲しかったが。
そんなたまにしか現れない近所の住人がこのタイミングで鉢合わせしたのだ。
あまりにも突然だったので、少し躊躇ったが、見られたからには殺すしかない。
だが、母さんの事が引っかかって、決行出来ないでいた。
ただ逃げられないように睨みつけていると、不意に向こうが「元気?」などと聞いてきた。
こんな状況で何を言っているんだ?
さらに腹が立ち、目に力を込める。
向こうは当たり障りない話をしてこの場を切り抜けるつもりだったが、それが地雷だった。
「今度、遠くの町に行くんだってね。元気でね。」
9月の中旬に連載終了の箇所を連載中に変更したんですけど、気づきましたか?
それよりも、終わったといえ、再びこの物語を続けられて光栄です。
いえ、そんな事よりも、ここまでよんでくれてありがとうございます!!
最近忙しかったんで、9月中に更新したかったのですが、間に合いませんでした。
すみません。
iPhoneからの投稿なので、最近アップデートして、書いてる途中で固まる恐怖に怯えながらかいてます。
続きも、すぐに上げられるように頑張ります。ここまでお付き合いいただき感謝です。
それでは