生い立ち
贈り物の内容がなかなかまとまらないので、先に思い浮かんだこっちをあげることにしました。
2話もすぐに更新します。
僕はこの小さな世界に飽き飽きしていた。
ただ、嫌なことがあったとかではなく、ただただ退屈なのであった。
でも、完全に退屈している訳ではない。
ほぼ全ての生物がそうであるように、僕の楽しみは食べることだ。
食事、この行為のおかげで生きる意味を見出している。
この小さく退屈な世界での唯一の楽しみ。
最初は生きるのに必要な行為だったから。
それ以上でも以下でもなかった。
それ以外への興味で一杯だったから。
だけど、いつからか、ある程度の他の生きるのに必要な行為を覚えると世界は一気に腐敗したように、新鮮味が無くなった。
その日から、必要最低限だけの生活を送っていた。
必要以上に行動する意味が分からなかった。
それは無駄な行為だと思っていた。
だが、ある日をさかいにそれは変わった。
世界に退屈し、同じ毎日の繰り返し。
ある日父が死んだ。
それから、母と二人で生活することになった。
生活は苦しい。貧しい。
いつもやっていたことを、この日からいつも以上きやらなければならなかった。
何も食べない日などもあったが、その前後日にたくさん物を食べて乗り越えている。
いつも以上にたくさん食べなければならくなったから、普段は食べない物も食べるようになった。
そこ中には、今まで食べてなかったが口にしてみると案外美味しい、
そんな食べ物がいっぱいあった。
退屈な世界には美味しい食べ物で満ち溢れていた。
この日から世界は少しだけ退屈ではなくなった。
何でも食べると表して、今まで食べてことが無かった物を貪る。
探しては貪る。
そうこうしているうちに周りには未知の食べ物がなくなっていった。
最近は何でも口に含みようになった。
周りから止められようとも。
母の許しを貰い、ある程度行動範囲が広がった。
自立した気分になって、約束よりも遠くへと向かって見た。
そこには、見知らぬ食べ物があったが、それは本のわずかで、ほとんどは今までと変わらぬ食べ物だった。
せっかく遠出したというのに。
その日は、何も食べず、その場から帰る事だけを考えた。
冷静になった今、状況を整理すると迷子になったのだ。
たいした収穫もなく、その上迷子とは、ほとほと呆れる。
世界にも、自分にも。
その日は結局帰れず、知っている食べ物を食べた。
知らない食べ物もあったが、今後のためにとっておく事にした。
1日野宿して、2日目の夕方まで何も食べずひたすら帰り道を探した。
夕方に母も自分のことを探してくれていたので、途中で合流出来た。
この日から、しばらく遠出を禁止された。
読んでいただきありがとうございます。
贈り物も早く内容をまとめられるようにしたいです。
自分の中では完結まで行ってるのですが、それを文章に表すのがなんとも難しいものです。
夏休み中に他の作品(短編)をあげると宣言してましたので、これがその第1段ということで。
更新遅れてすみませんでした。