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12-7

亀裂は大きくなり国をまたぎ川を割き、大陸もを裂いてしまった。僕の体は実体を保つことが出来ず大剣に魂をゆだね、僕は深い眠りについた。ルクト達は僕の死に打ちひしがれたがルクトは静かに涙を流し冷静だった

「トウリは破壊神アレースとなってしまった、だがこれは新たな力を手に入れた、転生の力だ、トウリはいつの時代かに蘇るだろう」

「私はそれまで生きていられるでしょうか」

バニラ姫がハンカチで大剣を拭いてくれた、流した涙を拭いているかのようだ

「分からない、だが僕がそれを見届けよう」

「お供します」

ハインが立ち上がった、二人なら寿命が長いからいつの時代でも見つけられるだろう。西の国は滅んでしまったが、ルクト達が魔族の住みやすい国へと立ち上がり、カインが国王の座に着き魔族たちに言葉や文化を教えてゆき、バニラ姫が大臣になり国を支えて行った。僕の大剣はあの頃テラスのあった場所を祭壇にし、転生の間を作られた、ルクトとハインは僕の死を伝えるため歩いて東の国へ旅立っていった。

その旅の途中水の都に着き、ルクトは懐かしそうにあの頃貰ったサファイアを眺めていた、水面に映るその姿は神々しい。

「あの」

女性が声を掛けてきた、その片目の潰れた瞳を見るとあの頃の少女だと分かった、その腕に抱かれている赤ちゃんを見てハインは恐恐としていた、ルクトは赤子の成長を願い両手から花を幾つも沸かせた、女性の笑顔はあの頃のままだった


これが最初の僕の話、この後何千と生まれ変わり僕は無限ともいえる世界を生きてなお自分の意思を保てている、それは彼のおかげだけどね

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