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12-1

3人とも僕の顔を見て不安そうな顔をしていた

「この頃の君は君じゃないみたいだ」

ルクトが寂しそうに僕の頭を撫でてきた、僕はまだ頭がふわふわしていて頭が回っていなかった

遠くに西の城が見えた時皆違和感を感じた

「おい、煙出てないか?」

「心做しか建物が崩れている様にみえるね」

僕も前に出て目を凝らして見ると、確かに崩壊があった

「何かあったみたいだ、急ごう」

ルクトが岩の龍を急かすが、長年鎖で繋がれた生活だったせいか早く飛ぶ事ができなかった、ノロノロと進むのに苛立ちが募ってしまうが、何とか堪えた

「あそこにいるのフィアちゃんじゃないですか?」

バニラ姫が指さす方向を見ると、屋根の上に身を隠しているフィアが居た、その胸の中にはハインも居る

「屋根の上なら拾いやすい、このまま近付こう」

カインがそう言って龍の首を曲げ進行を変えた、フィア達の近くに行けた時ハインがこちらに気付き手を振った、ハインの動きでフィアもこちらを確認し泣きそうな顔になっていた。カインが素早くフィアに手話で無事か確認すると、フィアは一生懸命手話を返した

『魔王が来ている』

僕はカインからそれを聞き、背中がゾワゾワしいても経っても居られない気持ちになった。龍にフィア達まで乗せれないのでバニラ姫を残して他のメンバーは降りた

「パパ上?」

ハインがルクトを見てハッキリと言った、前より落ち着いている

「僕は名付け親だ、パパはカインだろう」

「僕はおじさんだよ」

ハインは僕とルクトの顔をよく見てからカインの顔を見た

「カインが君を見つけたからカインがパパだ、君の名前もカインから頂戴した」

「パパ上」

ハインの眼差しにカインは恥ずかしそうにした

『ここも危険です、逃げましょう』

フィアちゃんの提案で一時撤退しようか思案した

「マクビダン王はどうされているのですか」

バニラ姫が前のめりで聞いてきた、それに対しフィアちゃんは首を横に振った

『まだ交戦中です、国王でも勝てるか分かりませんが見守りましょう』

「いやここは僕たちも参戦すべきだろう」

僕が発言すると皆首を縦に振った

「マクビダン王の危機です、応戦しなくては」

バニラ姫が力強く頷き拳を作った、その時城の下の方から僕たちが世話していた龍が飛び上がってきた

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