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三話‐2

僕たちが逃げるかどうするか言い争いしていると少年が戻ってきた、母親を連れて。

「ママーこの人たちだよ」

「あの、すみません息子がおかしなことを言っていて。よろしければ実際に披露して頂けないでしょうか」

怪訝な顔をしてなかなか図々しい事を言っている。母親の手にはネズミの死体が握られている、ルクトはそのネズミを受け取ると首を横に振った。

「この子は完全に死んでしまっている、あ、さっきの子も死んでたんだけど。えっと、俺のほうで探してもいいかな?」

母親はうなずくと少し離れた岩陰に近寄っていく

「ここに罠があるので、もしかしたら何匹か居るかもしれません」

ルクトがそこに行くと、落とし穴にネズミ返しのついた罠があり。ネズミ以外にも動物が捕まっていた。そこにネコトカゲもいる、そのネコトカゲをルクトは摘み上げ、また唄のような呪文のような囁きを投げかけた。ネコトカゲから幾数もの羽が生えてきて、光が溢れて宙に飛び出し、花火のように光と羽が四散し白い龍が現れた。

「さあ好きなところに行きな」

ルクトがそう言うと白龍はこうべを垂れ、ネズミを一匹咥え川の中に飛び込んで行った。

「ねえ見たでしょ!このお兄ちゃん達魔法使いだよ!」

少年が母親の服の裾をひっぱっている

「いえ別に魔法使いというわけではないです、ちょっと龍に詳しいだけで」

「素晴らしいわ!ぜひ街でも披露してください!」

母親も興奮したのかルクトの腕を引っ張る

「いえそんな見世物でもないし」

ルクトがいやいや首を振っているのを僕は後ろからつついた

「良いじゃんこれで幾らか儲かるかもしれない」

ルクトが物凄い般若の顔をしている、こんな顔見たことない

「お金に困ってるの?」

少年の無垢な顔が向けられている

「あら!それならこれでどうでしょう」

母親が幾らかルクトに握らせ、ルクトが握りこぶしをこちらに向け開いた、中には金貨があった。

『え!金貨?!』

僕らが驚き顔を見合わせると母親も驚いていた

「そう言えばこの街は他の街と価格値が違うんでした、この街で一番高価な金銭はレアメタルで。金はよく採れるんですよ」

なんてリッチな街なんだ、金なんて一生働いてお目にかかれるか分からない代物なのに

「少しならいいかな」

ぼそりと言うルクトを僕は見逃さなかった

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