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九-2

アドロン達はもう小屋に戻っていて、大量のお宝と食べ物が溢れていた

「おーお前ら、分け前が欲しいだろうが分けないぞ」

「要りません、それより千年前に冥の龍に頼んで魔物を消したと聞いたのですが、僕らの時には冥の龍は首を横に振りました、何か理由を知ってますか」

アドロンは少し俯き気だるそうに話しはじめた

千年前、勇者が死に魔物の威力が以前に増し悪くなってきた頃、英雄一行で冥の龍に頼みに行ったらしい。その時の条約とし、龍や人間に害のない魔物は残すとの事だった、魔物の肩を持っていた冥の龍は、残った魔物に安心出来る生活を与える事を条件とした。

「だが人間は時が経つとその約束を忘れちまってな、龍は狩るわエルフやドワーフは迫害するわめちゃくちゃでよ、1回俺たちの所に冥の龍が来て凄い剣幕でさ、退治しちゃったわけよ」

カインが驚きハンマーを落とした

「退治した!?神の化身を退治したのか!なんでお前は生きている!」

「冥や天の龍が死ぬ時新しい龍が生まれる、ソイツに殺されるのを待ってんのよ」

「ならルクトは天の龍だからルクトがアドロンさんに罰を与えるの?」

「僕が?そんな気にならないけど」

アドロンが杯をルクトに向けた

「お前が天の龍だって証拠はあるのか」

僕は急いで部屋の端っこを走っていた犬ネズミを捕まえた

「ほらルクトあれ見せてよ」

ルクトは嫌そうに犬ネズミを掴むと、息を優しく吹きかけた。すると白い花弁があふれ出て、水色の龍が現れ花火が散った、龍は勢いよく窓から飛び出て行った

「ね、見ました?これがルクトの力ですよ」

「お前今なにしたんだ?」

「なにって、龍になりそうな物を変身させたんだよ」

「お前は新しい命を与えたのか」

「新しい命?」

アドロンが椅子に深く座りなおした

「どおりで冥の龍が死ぬわけだ、お前は命を司る冥の龍だよ」

僕らは一斉に互いの目を見た、ルクトは何故が煌々とした顔をしている

「その通りだよ」

すると突然後ろの扉から巨大な男性が現れた、その背丈は見上げるほどだ

「その子は冥の龍になる、僕らの仲間だね」

男性が手を一振りさせると部屋中氷に包まれた、外は突然の嵐になり豪雨が吹き込んでいる、氷の中の家具などは急速に腐敗していった

「天の龍である僕が殺しに来たよ英雄アドロン、君の役目は果たされた」

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