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短編集

幼馴染♀が男の子♂になったけどイケメンで可愛いすぎてキュンキュンしすぎて困る

 俺の名前はかおる、短髪黒髪のごく一般的な平凡な人生を送ってる平凡な男子高校生だと思ってる。

だけど、そんな俺の平凡日常はある日突然終わりを告げる。

「どうしよう薫!私男の子になっちゃった!」

 女の子である幼馴染のとおる(髪型はショートカット)が男の子になってしまった。


「で、興味本位で科学部の先輩の薬を飲んだら性別が変わったと…まじかよ」

「そうだよ」


 事情を細かく話すとこうらしい。

まず透が科学部を見学してて。

科学部部長(女性)が作って置いていた薬を興味本位で飲んだらそうなったらしい。

しかも元に戻す薬が作れるかどうか分からないらしい。

全力でやってるとは聞くが…。

戻れなかったらどう責任とるつもりだよ…。


「でもどうして科学部なんて行ったんだよ」

 そもそもなんで科学部へ行ったんだ?。

「それはそのごにょごにょ惚れ薬を…と、とにかく!」

「しばらくの間薫の家泊まらせて!お願い!」

「お願い!」

 科学部へ行った理由ははぐらかされ、あげくに家に泊めてと言ってきた

なんでだよ…。

「うちバツイチで、お母さん男の人嫌いだから…帰れない」

「あ、でも一応LINEで男になった事情は話して外泊の許可はとってるから安心して」


 そう言えばそうだった、透の両親は離婚していて。

透のお母さんは幼馴染である俺と俺の父親以外には心を許していない。

もちろん大事な娘なんだから男になったくらいで拒否反応を示すわけがないと信じたいが…。

もし、もしもそうなってしまったらお互いに傷ついてしまうだろう。

だから透は母親に気を使って一緒にいないことにしたんだろう。

それにしても外泊の許可はとってあるって…。

余計心配じゃねーか、変な奴にお持ち帰りされたらどうすんだよ。


「ちっとも安心できねーよ!…・ああーもー!」

「ちょっと待ってろ」

 俺は頭の髪の毛をぐしゃぐしゃした後。

「お母さん、いるー?」

「なぁにー?」


 透に待ってもらうように。

両親がいるリビングへ降りていく。

「実は透がー」

 透が男になったこと、家に泊めること。

全部事情を説明する。

「あらそうなのー泊まっていいわよ、でも出来ちゃった婚だけは無しよ、透くんのときだけよ良いのは」

「透ちゃんのお母さんには私からもよろしく言っておくわね」

 あっさり了承した、っていいのかよ。

ていうか子供を作るとか何言ってんだよ、例え女の時でもまだはえーよ。

「何言ってんだよクソババア」


「うちの両親には話は通しといたぞ」

 俺は部屋に戻ってこっちの両親の了承が出たこと報告する。

「ありがとう!助かる」

 笑顔で感謝する透。

俺は小声で。

「透ちゃんが透くんになったら出来ちゃった婚はしないだろうって…何言ってんだかあのババア」

 って言ってしまった。

「ん?何か言った?」

「なんでもねぇよ」

 不思議そうな顔をする幼馴染。

良かった聞かれてなかったようだ。

「よろしくねかおる~」

 こうして俺と透の奇妙な同居生活はスタートした。


 そんな共同生活のスタートでいろいろなことがあった。

本当に色々大変だった。

一つ目が周りの目だ。

お昼ご飯の時、透と二人きりで。

俺の自作の弁当を食べていた時のことだった。


「それ美味しい奴だよな、貰っていいか」

「いいよ、はいあーん」


 そう、透がいつも通り俺にあーんでウィンナーを食べさせてただけ。

それだけなのに…。


「透ちゃん男になったって聞いたけど…」

「あの二人、やっぱり付き合ってるのかなしかも男同士で」

「きゃ~もしかして男でも行けちゃう系?いいかも~なんか推せるかも」


 と周りの女子はまるで俺と透BLカップルみたいにはやし立ててくる。

これじゃあまるで俺がBL野郎じゃねーか。


 神の声(その通りだよ)。


 またある日は。


「ぐへへ、俺君みたいな可愛い顔した少年がすきなんだなっ…ぶひひ」

「や、やめろよ…普通にこわ…誰かたすけ」


 俺がショタコンのキモオタに襲われそうになった時。

ぶううううん!ドカッ!キキー!。

バイク(カワサキ Ninja 250)がキモオタをはねた。


「大丈夫、薫…襲われそうになったとこ見て急いで来た!」

「あ、ありがとう」


 バイクに乗った透に助けてもらった。

透は元々アクティブな性格で16歳ですぐ免許とったりしたり。

格闘技を習ってたりして、よく痴漢被害にあったる女子を助けたりしてる。

だから男女問わずイケメン女子だとか言われる。

暴漢は警察に突き出した。


 またある日。

俺が体育の授業中、あまりの暑さにバテテ倒れそうになった時のことだった。

透は俺をお姫様だっこして保健室へと連れてってくれた。

当然のことながら、周りの女子はキャーキャー言っていた。


「筋力があがったからバイクや薫の体が軽い、男の体サイコー!」


 またある日。

それは男の体にも慣れた時の時だった。

ドアが勢いよく開かれた、透が明けた。


「ねぇなんかムラムラするんだけど、男のオナニーの仕方教えて」

「クラスメイトや友達のおっぱい見てたら我慢できくてー」

 あろうことに、透は俺に男のオナニーの仕方を教えろと言ってきた。

「自分で調べろ、後ここでするなよ絶対だぞ、やるなら隣の空き部屋でな」


 それに俺は冷たく言い放ち、透を部屋から追い出そうとする。

当然透は抵抗して引き下がらない、ギギギとドアを押し合う。


「この前おしっこ仕方は教えてくれたんじゃん!結構感謝してるんだよ…おしっこ飛び散らなくなったし!同じでしょ!」

「実際にやって見せてよ!あの時みたいに私のも触っていいから!」


 ああまぁ確かにおしっこの仕方は教えてやった、しかもじ実際に触ってだ。

あんときは恥ずかしさと緊張と性的昂ぶりで頭がおかしくなりそうだった。

小便だけであんなだったのに、あんなのは二度と御免だ。


「ばばっばばbバカ!」

「ちげーよ!いいか男のオナニーっての手取足とり教えてみろ?どう考えてもBL本みたいな構図にしかならねえだろ!」


 俺は極めて理性的に今の状況を説明して納得してもらうと思った…が。

「は、確かに…!でも~私はそれでも別に構わないけどな~」

 なんでそうなる!?。

普通嫌だろそんなの!?。

俺は思わず頭を抱えた。


「それに本で見た通り上手く出来ない」

「俺は構うの!」

 しかし引きさがるわけもいかず押し問答していると、そこで俺はあることに気づいた。

「多分、おかずがあればいけるかも…ほらエロ本だ」

 そうだエロ本だ、健全な男子の定番のオナネタ、しかもそういう本は俺の部屋に沢山ある。

俺はベットの下に隠してあった大量のエロ本をどっさり透に渡した。

「すっご…エッロ!いけるかも、ありだとう薫!でも」

 どうやら納得というか満足してくれたらしい。

だけど去り際に透は…。

「男の体ってサイテー…」

 死んだ目でその言葉を放ち空き部屋に戻っていった。

「お前なぁ…」


 なんで俺が悪いことしたみたいな雰囲気になってんだよ。

その後、俺が貸したエロ本でオナニーは成功したらしく。

スッキリした顔をしてエロ本を返してきた。

ただ、その目は何か女として大事なものを失ったかのような虚ろな目だった。


 そんな月日がた経ち。

一か月が過ぎようとした時。

雷と豪雨の夜。

俺は透が雷が怖いからどうしても一緒に寝たいって言ってきた時のことで。

二人でテレビゲームをしていた時のことだ。

「勝った!」「負けた…」

 勝負は透の勝ち。

「…次は」

 次のゲームを選んでるとき、ふと透が口を開く。


「ねぇ薫…このまま元の女の子に戻れなかったらどうしよう」

「きっと他の女の人と結婚するしかなくて…そうするとも薫とは一緒にいられなくなっちゃうのかな?」

「そもそも、中身が女の子の男の子なんて気持ち悪いよね誰にもモテないよね…」


 ふと透がそんなこと言ってきた。

きっと透なりに悩んだ上で今言ったんだろう、冗談なんかじゃない本気だ。

絶対に真剣に答えるべき。

そんな気がした。


「………」


 俺はその言葉にどう返していいか数秒悩んだ。

だめだ上手い言葉なんて思いつかねぇ…だったら素直に気持ちを伝えるんだ。

そうだ、俺は今日薫に大事なことを伝えよう。

今伝えるべきだ。


「そんなことねぇよ」

「男だろうが女だろうが、お前はお前だ…俺にとって大切な幼馴染だ」

「俺が一緒にいてやんよ」


 俺の言葉に透は息のを呑む。

「薫…それって」

 そうだ、俺は透には向き合い。


「ああそうだよ!恥ずかしいけど…俺はお前が好きだ」

「例えずっと男で女の子に戻れなくても、俺の気持ちに変わりはねぇよ」

「お前が好きだ透」


 告白した。


 その告白から数秒、顔を赤くしてこちらを見ていた透が。

「っ~う~う~~…わああああ!」

 突然泣き出した。

「何泣いてんだよ……俺悪いこと言ったか?あ、もしかして気持ち悪ったかそうだよな男が男をなんて…ご、ごめん気持ちも考えずに…」

まずったな…。

やっぱり変だよな、いくら中身女の子とはいえ男が男に告白するなんて…。

「ち、違う…違うの~!」

 だがすぐにその考えは否定された。


「え?」

「うれしかったから…ずっと薫のこと好きだったから…・だからうれしくて泣いちゃって…・ぐす」

「私も…好き、大好き…薫のことが大好き!」


 俺は嬉しくなってしまっていた。

まさか、透も俺のことが好きで…。

両想いだったなんて。


「透…」


 俺達は見つけ合う。

今俺達は最高に幸せだろう。

そこに性別とは関係ない、ただ好きな人と一緒にいられる。

そんななんでもないことが幸せだった。


「…チューして…しろ」

「ああ」


 そして二人はキスをー。

その瞬間、バーン!と扉が勢いよく開いた。


「喜べ二人とも!出来だぞ薬が!」

「「…」」

「…」

「せせせせ先輩!ていうかどうやって!?」


 扉を開いたのは科学部部長だった。

「お、お邪魔しましたー(汗)」

 そして、すぐにドアを閉めて帰ろうとした。

「「待てー!」」


 俺達は科学部部長を引き留め戻した。

ていうか良いところで邪魔されて、こんな中途半端な状況ではいそうですかと帰せるか。

ていうか本当にどうやってうち入ってきたんだよ。

「ピッキングした科学部だからね」

 普通に犯罪じゃねーか!。


 それから状況が落ち着いて、説明が始まった。

「君たちにいい知らせがあるのだよ、これを完成したのだよ打ち消しの薬が……・ただ効果は半日ほどだが」

 どうやら女の子に戻れる打消しの薬を持ってきてくれたらしい。

「本当か?てか半日かよ」

「じゃあ、薬を飲めんでキスして半日は女の子に戻れる…?」

 ていうか半日しか戻らないとか結局男のままなのは変わらないじゃねーか。

「その通りなのだよ」

「さぁ早くブチューといけ」

 科学部部長は二人の腕をつかむと、俺と透が接吻する距離まで引き寄せられる。

「見られながらやるとかなんか納得いかないが…まぁいいか」

 部長はまるで結婚式の神父様だ。

でもま…確かに。

こんなキスも。

悪くない。


「じゃあ…改めて」

「「好きです」」


 二人はキスをした。

こうして、男女あべこべヒロインの恋は実り、主人公の真の愛と恋を手に入れ。

二人は結ばれたのであった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 性別とは関係なく好きな人は好きですね。いい話です。
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