~おっとり聖女が腕力で巨竜をねじ伏せる~【聖女はドラゴンスレイヤー】シリーズ
【聖女はドラゴンスレイヤー】身体強化しか使えない偽物聖女、ブラック企業の傭兵魔道士と共に、素手で巨竜をボコり伝説へ。「俺はパンツなんて見ていない」と言われても今さらもう遅いですわ。必殺技でミンチですの
俺は魔道士。
腕を買われ、傭兵部隊「竜滅旅団」にスカウトされたんだが、入ってみて大後悔!
とんでもないブラック企業だ!
毎日危険極まりない業務。
人類を脅かすドラゴン共と戦わなきゃならん。
若手の俺が、討伐隊の隊長って何?
足りない人手は派遣で補う?
こんな会社、金が貯まったら辞めてやる!
「魔道士様、ドラゴンの息吹が来ますわ」
おっとりした口調で言ってきたのは、教会から派遣されてきた助っ人の聖女様。まだ16~17歳の少女だ。
「聖女様、防御の魔法を頼む!」
聖女と言えば、防御魔法、回復魔法のエキスパート。
守りはお任せして――
「いえ、私防御魔法は苦手で」
なんだと⁉
仕方ないので、俺が魔法で防御だ。
討伐隊全員に向けられた炎の吐息を、氷の壁で防ぐ。
「なら、どんな事ができる⁉」
「身体強化の魔法なら少し。自分にしか掛けられませんけど」
ぐあー、マジかよ⁉
こいつ、偽物の聖女様なんじゃないのか?
「あ、魔道士様、逃げて下さい」
ドラゴンの巨大な尻尾が、俺と聖女様に向けて迫って来る。
戦えそうにない女の子を置いて、逃げられっかよ!
土魔法で岩壁を作り出したが粉々に打ち砕かれ、俺の肉体も吹っ飛んだ。
「私回復魔法も苦手なので、無茶はなさらないで下さいね」
マジか? 俺、死ぬかも?
ぐったりしている俺とドラゴンの間に、聖女様が立ち塞がった。
「身体強化」
次の瞬間、聖女様の姿が消える。
……と、思ったら、ドラゴンが大きく仰け反った。
殴った⁉
聖女様、今素手でドラゴンぶん殴ったよね⁉
さらには、尻尾を掴んでジャイアントスイング!
空高く放り投げた巨体に向かって、飛び蹴りを放つ。
あ、ドラゴンがミンチになった。
「これが私の必殺技、『聖女ちゃんキック』ですわ」
何? その可愛らしい名前?
返り血でスプラッタな姿で言われると、違和感バリバリだ。
怪我で意識を失いそうだったが、その前にこれだけは伝えておかないと……。
「スカートで飛び蹴りはやめろ……。パンツ見えたぞ……」
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数日後、団長から新入りの団員を紹介された。
俺に教育係をやらせるつもりらしい。
「聖女様、教会はどうした?」
「追放されました。回復魔法が不得意な者など、聖女ではないそうです。魔道士様には、私の下着を見た責任を取っていただこうと思いまして」
「仕方ねえな、教会にざまぁをかましてやるか。ようこそ竜滅旅団へ」
このクソッタレな傭兵部隊で、俺と聖女様の竜退治伝説が始まる。
聖女様
「作者のすぎモンは、短編下手くそですの。長編の方がまだマシですので、よろしかったら下記のリンクから見て行って下さいませ」↓↓↓