いんへゔん
そんけいしているひとにおんなのこがうまれて
4才になったとき
かぞくでちかくに引越してきたというので
はじめて家にあそびにいくことになり
うれしくて、ふたりにてがみを書いた。
ひとつは茂田井武の便せんで
こんなないよう。↓
"てんちゃんへ こんにちは 。
わたしは みなちゃんです 。
てんちゃんは なにいろが すきですか 。
わたしと ともだちに なってね 。
みなちゃんより"
ごじつ。
てんちゃんのママからへんじくる。↓
" んとね、ぴんくとみかんとぶどう! て
なぜかたべものになってる 笑 "
みかんジュースもって。 あいに。
てんちゃんは かがやくひとみで
うちのなかのあらゆるたからものをもってきては
わたしに 見せてくれて
それがおわると、青いぼーるひとつもって
床にころがっているレナ(人形)をそのままに
そといこ! とさけび
わたしの手をレナのかわりにちぎれんばかりにひっぱって
近じょのなかまのところにつれていくと
「みなちゃん!!」と自慢げにしょうかいした。
なかまは5人くらいいて、てんちゃんよりもすこし大きく、
年はバラバラの おとこのこやおんなのこだった。
そのなかのいちばんちいさなこが
わたしのみみに 手をあてて
なんさい? とちいさくきくので、
わたしもおなじようにして
あてて。ていったら
みみに
そっと
じゅうよんさい 。
てんちゃんがそらにけったぼーるは
おむかいの工事現場のふぇんすをのりこえ、
ころがって、
もどらなくなってしまった 。
わたしはふたたびてんちゃんにつれられ
こんどは ひみつのあそびばらしい 河川敷まできた。
そこはかぜがつよく吹いていて
わたしたちはいちまいの布のように
いつまでも はためいていた。
てんちゃんは いつどこからきたのか
なんでそこにあるのか
わからない おおきな平たい石にかけよると、
そのうえで とうめいのすてーきを焼いて
わたしにさしだした。
すてーきなあじ! わたしがいったら
てんちゃんはわらって
きのうここでママとすてーきしてん。 といった。
すてーきなあじのするすてーきは
すてきなすてーき だった。
絵にかけないくらい 。
わたしたちは いっぽんの木 めざして
むしがはねる草むら(むしのくに)を はねながらかけぬけ
木にたどりつき、ぶら下がったりよじのぼったり
日がくれるまで して
うちにかえり おふろにもぐり みかん のんで
いっしょにねむりました。
あさがくるまで




