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第6話 世代交代したくない

駄王をどついてから既に数分が経過した。

未だに二人は駄王をどついている。


「あひぃ!きもぢぃいい」


「「うわっ、きも!」」


しかし、駄王が目覚めてしまったせいでそれは終わりを告げた。駄王はMになってしまったのだ。これにはさすがの二人もドン引きし、その手を止めた。


二人は駄王に背を向け小声で話し合う。


「あれ、どうします?」

「どうするって言われてもなぁ、捨てる?」

「いや、それだと国王決めなきゃいけないですよ」

「あぁ、そうだな。でも王子はまだ1歳だし、そうなると公爵家から出すしかないよ。異世界人の血を引いているのはそれしか居ないわけだし」

「え?異世界人?」

「この国って異世界から来た勇者が建国したものなんだよ……って、なんでそんな汗かいてるんだ?」

「え、いやなんでもないですよ?別に公爵令嬢と結婚するから俺国王になる可能性大?とか考えてないですよ?秘技《駄王隔離》!別にガチ異世界人だからどうとか考えてないですよ?」


アカツキはエドルドの言葉にテンパり、かなりヤバいことを言っている。しかも、途中で然り気無く駄王を隔離してバレない様にするほどの徹底ぶりだ。因みに《駄王隔離》というのは駄王を特性の無音室に閉じ込める魔法だ。つまり此方の話は聞かれていないことになる。


「いや、アウトー!ちょっと此方でお話しようか?大丈夫だよ~恐くないよ~だからこっちにおいで~」

「イヤだぁ!」

「別に何もしないよ、そこのゴミ(駄王)とは違うから」

「あ、ですよねぇ。それとこの事は誰にも知られないでくださいね」

「わかってるよ、特にこのゴミには知られちゃいけないからな」


二人は手をガッチリ握り会う。ここに駄王を働かせよう同盟が結成された。


「さて、帰ろうか」

「あ、ウチ寄ります?」

「いいのか?」

「良いっすよ。それどころか砂糖に群がる蟻共が一日で大量に引っ掛かってるような場所ですから」

「ウチ以上にヤバそうだね」

「まあ、行きましょう。時間的に夕食時ですし。あ、奥方も呼びます?」

「良ければそうしてくれるか、壮絶に拗ねる可能性が高いから」


二人は仲良く話している。先程の修羅場?が嘘のようだ。しかし、パーフェクト執事のユリウスは良いとして二人はとある人物の事を忘れている。


「あ、ソフィアは」


「うふふふふふふふ/////」


思い出したエドルドがソフィアを見る。


「トリップしてる……」


そして、おもわず呟く。

完全にイッているのだ。


アカツキはそれを確認し、サっと目を逸らすとエドルドに


「それじゃ、行きますか」


と、声を掛けてトリップ中のソフィアを含めて自宅へ転移した。









「じゃあ、次は奥方を迎えに行きますか」


家に付いて数秒後にそう言うとアカツキはエドルドを伴い、公爵邸へと転移した。



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