表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/119

第5話 駄王はやっぱり残念だ

ちょっと無理矢理でした。

「で、エドちゃん?認めんの?」


 駄王がエドルドに問い掛ける。かなり軽い感じで訊いているが一応結婚という人生に関わることだ。その内心では相当ソフィアの事やエドルドの事を考えて


「どうなんだよぉ、ほれほれ言ってみんかい」


 いないようだ。期待を裏切らないアホっぷりである。イメージとしてはクラスに一人は居る彼女持ちのリア充を弄るやつだ。


「なぁ、ユウキ大公」

「なんですか」


 そんな駄王を無視してエドルドはアカツキに声を掛けた。駄王とは違って重い声だ。結婚やら何やらの話をするとしたら普通はこちらの声だろう。駄王がアホすぎるのだ。


「馴れ初めやら何処が好きやらの下らない事は訊かない」

「…………駄王と違ってマトモだ」

「当たり前だろ!こんなのと一緒にしないでくれ!」

「ぐはぁ!」


 アカツキとエドルドの言葉に駄王が然り気無くダメージを受けているが二人は気にしない。


「ただ、これだけは訊きたい。

 君にとって娘とはなんだい?そして、君は娘を一番に愛せるかい?」


 エドルドはアカツキの金色の眼を見ながら言った。その姿からは娘の身を案じているのだという事が嫌でもわかる。アカツキもエドルドを見返す。まさに父親と娘の恋人の聖戦といった雰囲気だ。この場に駄王がいることが残念でならない。


「ストッパー」

「………」

「俺を縛る鎖。俺を今いる位置に繋ぎ止める楔」

「………」

「あとは……一緒に居ると落ち着く?」

「どういうことだい」


 アカツキの言葉を聞いたエドルドが問い掛ける。

 確かにいきなり聞くと意味の分からない事を言っているようにしか思えない。


「俺は一回闇堕ちしかけたんですよ。

 世界に軽く絶望して。打算に塗れた下らない大人のせいでね」

「……」


 エドルドは何も言わずただじっとアカツキの話を聞いている。


「その大人のせいで妹とは離れて暮らし、幼少から蛆虫共に言質を取られるのを防ぎ、優しく接する者すら打算によって形造られていて、さらには誘拐されかける」

「……」

「そこまでされたら、やり返すしかないですよね?悪意には悪意を、武力には武力を、敵意には敵意を」

「……」

「だから俺はそれを行った。破滅させようとするなら先に破滅させてやる……とね。罠に嵌め、殺害」

「……」

「しようとしましたが、俺を止めてくれる人が居た。そいつが俺を……堕ちる直前の俺を助けてくれたんです」

「……」

「今になって思うとわかります。俺は脆い。だから堕ちた」

「……だから、堕ちない様に娘が必要だと?」

「そういうわけでは無いですよ。誰かを愛せばそれだけさらに脆くなりますから。でも、それと同時に癒してくれる。……まあ、こんな事を言いましたが、はっきり言ってそんなのは関係無いくらいに必要な存在ってことですね」

「……二つ目の答えは」

「うーん、現状では違います。

 今も俺の心の中に居る奴等が一番です。俺は二人を忘れられない」

「……」

「会長は二人の様な存在になりつつありますが、過ごした時間が違いすぎる」

「……その二人とは」

「ええ、先程の俺を止めてくれた奴ですよ。……俺を…助けて…そして、愛してくれた俺の大切な人です」


 アカツキは二人との思い出を思い出しているのか、何かを噛み締める様に言った。


「ですが、もう会えない。

 いや、会いには行けるでしょうが行ってはならない。何が有っても、彼女達のもとへは行ってはいけない」


 拳を握りながら言う。

 そして、その拳を緩めるとエドルドを見た。


「話がずれましたね」

「……ああ」

「兎に角俺にとって彼女が大切な存在になるのは偽ることのできない事実ということです」

「……そうか」

「まあ、そんなこと言ってもさっき言った通り誰にも反論は認めません。それが例え彼女の親でも」


 アカツキは獰猛に笑いながら言う。

 しかし、よく見ても分からない様な本当に極少の何処か哀しげな表情が浮かび雰囲気も似たような感じだ。


「自分の大切なものを手に入れるためなら俺は国を相手にすることも、世界を滅ぼすことも躊躇いませんよ」


「(……無理…してますよね?)」


 そんなアカツキの雰囲気から無理をしていると即座に分かるソフィアはやはり彼女達と似ているのだろう。


「……そうか」


 エドルドが声を出す。


「結婚は認めない」

「…え」


 ソフィアが思わずといった感じで声を出した。


「と、言いたいところだが本気だと分かった。時間が足りないというのならこれからどうにでもなる。それにソフィア自身が決めたのならよっぽどの事以外は認めると決めていたんだ。

 結婚は認めるさ」

「ありがとうございます」


 その後に続いたエドルドの言葉にアカツキは頭を下げる。


「いやっふぅううううう!宴じゃああああああああああああああ!!!!!!!!」


 そして、駄王が叫んだ。

 アカツキとエドルドは顔を見合わせ、アカツキはインベントリから硬質ハリセン(いい音が鳴るだけでなく、痛い)を二つ取り出し、エドルドに渡す。


 そして、その次の瞬間。


 スパン!スパン!「ちょ、痛い!」

 スパン!スパン!「痛い!痛い!」

 スパン!スパン!「や、やめ!」

 スパン!スパン!「痛い!から止め!」


 二人は餅つきのベテランの様に息を合わせた見事なコンビネーションで駄王をどついた。

さて、最近ドラゴンズドグマにはまっている玉鋼ですが、未だにクランに入っておりません。

誰か、一緒にやろ?


つー事で、もし良かったら玉鋼のキャラ探して見てください。そんでもってまだクランに入ってなかったら誘ってあげてください。


ヒントはファイターの一式装備とガチャ武器二つの白髪野郎です。因みに低レベル(現時点で24くらい)。今はグランド「グリッテン」やってるんで、もしかしたら会いやすいかもです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ