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閑話 取り敢えず海水浴&暁VS???

いろいろカオス!

何故なら!深夜の変なテンションで書いたから!

賛否両論不可避!

というか批判のほうが多そうね!

「到着!」

「暁、その手に持っているモノはなんだ?」

「刀!」

「馬鹿だろ!?」

「暁くん。車はアッチに用意させてるわ」

「あ、わかりました」

「無視!?無視なの!?」


 ハワイに到着した一行はいろいろカオスな状態だが、取り敢えずホテルへと向かうのだった。何故か、暁が車を運転するようだが。──まさか、前話のあれがフラグだったとは……。





 翌日。

 昨日、無駄にスイートルームを予約していた桜花に驚かされ(大智のみ。しかも大智だけ一般室だったが、普通に気に入っていた)つつも、ホテルでゆっくりとした三人は水着に着替え(桜花が然り気無く全員分用意していた)海へとやってきた。


「つーか、プラベじゃダメだったんすか?」

「暁、プラベってなんだよ」

「プライベートビーチ」

「良いけど、やっぱりこういうところの方がテンション上がるでしょ?」

「ですけど、なんかメッチャ注目されてるから落ち着かないんですよ」

「あぁあ、もうヤダ。この超絶容姿端麗眉目秀麗(ryといるとSAN値がああ!」

「落ち着けよ、大智」

「誰のせいだと思ってんだ!少しは自重して生活しろや!」

「飛びこめぇ!」

「話聞けやぁ!」


 まず、ビーチに着いた途端に暁が疑問を口にした。そこから続くのはご覧の通り、いつも通りの光景である。

 因みに、水着は暁が黒のハーフパンツっぽいモノ、大智が紺のハーフパンツっぽいモノ、桜花が白のビキニだ。






 海──それはラノベ、マンガ、ラブコメアニメ、エロゲならば定番と言えるイベントが発生する場所である。

 海と言えば夏!夏と言えば強い日差し!強い日差しと言えば──そう、日焼けである!そして、ここまでくれば分かるだろう。日焼け止めである。

 今回、桜花が持ってきた日焼け止めはオイルタイプのもの。つまり、こうなる。


「暁くん、オイル「塗りませんよ。ラブコメじゃあるまいし」


 暁が即断る。

 しかし、暁よ。気付くがいい!このままでは乙女の柔肌が夏の陽射しに蹂躙されてしまうということを!


「つーか、去年もそんな事言って、俺が塗ったらいきなり俺の腕掴んで胸触らせたじゃないですか。性別が逆ならセクハラですよ」


 うん、ごめん!暁死ねえええええ!羨ましいな、お前!マジで刺されろ!


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ごめん











 さよなら

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 悲し(ryみたいな感じで!

 と、まあ怒りは置いておきます。


「あれ?結城君 ?」


 そんな時、そんな声が聞こえた。

 暁はその声のした方を向くとそこには──クラスメイトである三枝雫とその家族──雫、母親、弟?、ゴツい父親──と思われる者達が居た。


「ん?三枝?旅行か?」


 暁が少し驚いたような顔で言った。ハワイで偶然クラスメイトに会うなんてそうそう無いだろうから当たり前だろう。


「あ、うん。そっちの人は……会長?」

「そうだな」

「ね、ねぇ、結城君?ご家族とかは居ないの?」

「居ないぞ。俺と桜花さんと、アッチでボイパして人集めてる大智だけだ」


 暁は指である方向を指しながらいった。そちらでは無駄に完成度の高いボイパを大智が行い人を集めていた。ヒ〇キンよりも断然上手い。それでも暁の方が大智より上手いのだが。


「うわぁ、すごいね」

「まぁ、彼奴結構多才だしな」


 思わずといった感じで呟いた雫に暁は答えた。

 そんな暁を見た雫はとある事に気付いた。


「結城君、その体……」

「ん?なんか付いてるか?」


 暁の体──正確に言えば体のいたるところにある傷痕である。その内容は切創、裂創、挫創、刺創、火傷など多岐にわたる。事情を知らなければ虐待と間違われる。ボコられているのは親なのに。

 また、この影響で暁は学校の体育は殆ど休んでいる。おそらく、学校で暁のこれを知っているのは桜花、大智、校長くらいだろう。因みに校長が知っている理由だが、同じ様な家系の人間だからだ。


「ちがうよ!その傷どうしたの!?」

「鍛練の弊害的な?」


 暁は完全にどうでもいいと考えているのか、かなり適当に答える。そんな暁にゴツい男──おそらく雫の父親と思われる──が声を掛けた。


「なぁ、君」

「なんですか?」

「君はもしかして結城流に連なるご家系か?」

「まあ、一応そうです」

「そうか。俺は三枝徹。ウチの実家も槍術をやっているんだ」

「三枝で、槍術と言うと……三枝棘槍術ですか?」

「そうだよ。まあ、俺は同じすぐに辞めてしまったけど」

「そうなんですか。

 俺は結城暁。一応、結城本家の人間です」

「おお、そうなのか」


 二人はなんか周りを置き去りにして盛り上がってた。雫の疑問やらなにやらは完全に親父殿のせいでどこかに吹き飛ばされた。

 因みに三枝棘槍術というのは、戦国時代に生きた農民出身の槍士が武勲を立てた後に興した武術だ。三枝という名も武勲を立てた際に賜ったらしい。名の由来はその男が使っていた槍が三叉槍だったことからだそうだ。


「暁君。もしかして一回ウチの実家に行ってないかい?」

「一回だけ、祖父と共に伺いました」

「そうか、じゃあ兄が言っていた神才とは君のことだったんだな」

「神才なんてことありませんよ。人より物覚えが良いだけです」


「ちょっと、二人で盛り上がってないで説明してよ!」


 そんな二人に雫が少し怒った感じで問い掛ける。まあ、完全に無視された上に二人でよくわからない話をされてはイライラするのも仕方がないだろう。


「……言っていいのかい?」

「まあ、良いですよ」


 二人はそんなやり取りをすると徹が雫に説明した。

 その後、暁は雫に家族を紹介してもらった。


「それで、こっちが兄の(あきら)だよ」

「合法ショタ……だと……」


 見た目がショタの兄に驚くなどのハプニングがあった。


 そして、この家族と暁たちはホテルも同じだったらしい。






















「桜花さん、散歩行ってきますね」

「行ってらっしゃい」


 時刻は午前1時。

 暁はノートパソコンで作業をしていた桜花に声を掛けるとホテルの部屋から出ていった。

 その手には刀の入った袋を持っている。








「なにか戦っている……のか?」


 浜辺を歩いていると不意に血の臭いと何かがぶつかり合う様な音などが聞こえた。

 暁は興味を引かれ、聞こえた音の方へと歩いて行った。

 その時、暁はあることを思い出していた。


(そう言えば、ホテルで桜花さんがハワイの噂を教えてくれたな。……吸血鬼の事だったな。影が無かったとかなんとかって……ちょっと待てや。なんか、この先の予想が付くぞ。いや、でも有り得ないよな?吸血鬼に会うとか。春休みでも無いし。あ、なんかフラグっぽい)











「フラグ回収お疲れさまです」


 暁は思わず言ってしまった。

 戦闘音がしていた場所に到着した暁が見たものは紫の髪の女と茶髪の男二人が戦っている光景だった。

 それだけならそういう趣味なのかなとも思えるかも知れないが流石にこの光景を暁はそう思えなかった。

 何故なら男達が手に持つ真剣を、女が異様に延びた爪を使って斬りあっていたからだ。

 状況は二人の男が圧倒的に劣勢。というより、今一人の男が女に噛み付かれた。その場所は首。完全に女=吸血鬼という図式が暁の頭に浮かんだ。


「よくもジョージを!」


 その様子を見てもう一人の男が叫んだ。

 そして、暁に気付いた。


「一般人!?君!今すぐ逃げなさい!」


 そして、暁に向かって叫ぶ。

 暁は男に手を振ると、そちらに歩いて行った。そして、今だジョージの血を吸っている女を一瞥すると、男に話し掛けた。


「楽しそうな事してんな。ところで、彼奴はナニモンだ?」

「何でこっちに来たんだ!今すぐ逃げろ!奴は吸血鬼だ!」

「うわぁ、やばいな。まさかのガチ吸血鬼さんかよ。マジで傷〇語じゃ無いんだから噂聞いてすぐに出会うとか止めろよ」

「君!そんな事言ってる場合じゃ…危ない!」


 暁が男の言葉を聞き思わず呟くと男が警告を発した。


 吸血鬼が暁に突撃したのだろう。一般人なら(・ ・)即死するようなスピードだった。吸血鬼も確実に仕留めたと思っただろう。しかし、暁は一般人ではない。


 ガキィ!


 暁は戦闘力で言えば矮小で脆弱な人の身でありながら神の領域に踏み込み踏破したような人間だ。

 暁は吸血鬼の鋭い爪を手に持っていた刀で受け止めた。


「なにっ!?」

「おお、随分と元気だな。良いことでも有ったのか訊きたくなっちまうぜ。

 それにしても良い声してんな、この吸血鬼さん。声優にでもなったらどうだ?と、そんな事より完全に殺る気で攻撃してきたんだ。殺られる覚悟は持っているよな」

「君!今のはまぐれだ!迂闊に手を出すな!」

「黙ってろ。それよりも、お前らはナニモンだよ。あれか?怪異退治の専門家的な奴か?だったらお仲間を呼んだりしたらどうだ?」


 暁は呑気な事を言いながら吸血鬼の腹を蹴った。

 そして、ボロボロになった袋から傷1つ(・ ・ ・)無い鞘(・ ・ ・)に入った刀を取り出した。


「刀!なんでそんなモノを持ってるんだ!?」

「まあ、護身用かな。それよりも早くお仲間でも呼べよ」


 驚きの声を上げる男に軽く答えつつ、暁は愛刀である【朧月】を抜く。


「(あれは……高純度霊銀を使ってる!?ランクで言えばSSS相当の霊装だぞ!なぜ、機関の人間でもないのにそんなモノを!?)」


 男はその刀身を見て内心で相当驚く。

 霊銀……と男は言ったが暁はそんな事は全く知らず、父に家宝であると言われた二つの金属の内の1つとして使用し刀を打った。また、霊銀は銀であるにも関わらず鋼よりも強度が高く、硬い。

 そして、霊装。それは霊銀を使用した装備の事だ。

 はっきり言ってこの二つは地球には存在するはずの無いものだ。完全にファンタジーの世界のものである。




「さぁて、吸血鬼さん。始めようか……死合(剣舞)を」


 暁はそう言うとジーパンのベルトに鞘を付け(改造してあるため)、普通に人外の速度で突撃した。


「まずは一太刀目。ゆっくりだから避けろよ」


 暁は朧月を右から左へと振るった。

 その速度は暁がゆっくり……と言ったが普通に人の反応できる速度を越えていた。


「ぐっ!」

「おっ、惜しいな。ちゃんと避けろよ」


 しかし、そこは吸血鬼。ギリギリで避けたが傷を負ってしまった。だが、それはすぐに回復する。……と思いきや回復はしなかった。


「貴様……」


 ギリィという感じで吸血鬼が暁を睨めつける。普通の人間なら思わず漏らしてしまいそうだ。しかし、暁は特に畏縮することもなく逆に睨みつける。その鋭い眼光によって逆に吸血鬼がビクゥとなった。


「うわ、神祖吸血鬼がビビってる。と、本部に電話しよう」


 男がその様子を見て若干引きながらスマホを取り出して電話を始めた。


「よし、次行くぞ」


 暁は再び一瞬で吸血鬼との距離を詰めると今度は袈裟から始まり、逆風など次々に刀を振った。その度に吸血鬼は体に傷を刻まれていく。1つを避ければ次の斬撃を深く喰らい、逆に最低限で避ければ深くはないが決して浅くもない傷を負う。──ジリ貧。その言葉が一番今の吸血鬼には合うだろう。

 本当なら神祖級と呼ばれる最高位の吸血鬼である女ならこの程度の傷は即時再生する筈だった。それが真の不死性を持つということだったからだ。それは霊銀と呼ばれる吸血鬼やらの怪異への絶大な効果を持つ金属製の霊装の攻撃による傷すらもそうだった。

 しかし、暁の【朧月】にはその不死性すらも容易く破られた。その理由はこの世界には存在しないステータスと呼ばれる【朧月】の詳細を見ればわかるだろう。


 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【霊刀・朧月】

 異世界の伝説の金属である霊銀。その純度百パーセントの物と、異世界の幻の金属である霊煌鋼純度百パーセントを使用して作られた刀。

 霊煌鋼の特性により、偽りの不死性すらも斬り伏せ、死に至らしめる。

 また、結城暁が使用した際にのみ神等の不死性すらも斬り伏せ、再生不可能の傷を与え、生きとし生けるモノ全てを殺害可能となる。

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 勝てる要素がない。



「ぐあぁ!?ぐぞぅ!なんなんだ!貴様!?」


 吸血鬼が体中から血を流し、暁を睨み付けながら叫ぶ。その声は暁に対する憎悪が固まっているようだった。

 暁は【朧月】に付いた血を振って払いながら気の抜けた声で


「通りすがりの旅行者さんだよ」


 と答えた。

 そして、


「そろそろ終幕といこうか」


 そう言うとその場から暁は消えた──ように見えた。



「じゃあな」


 その言葉が聞こえると共に吸血鬼の意識は暗転した。



 吸血鬼の命を奪ったのは暁の技。

 結城真流抜刀術 一ノ太刀【雲耀】。

 結城真流抜刀術の初歩となる技である。




「殺したのか……俺が」

 そんな暁の呟きは誰かに聞こえることもなく、波の音にかきけされた。








 ◇◇◇◇◇


「勝っちまった」


 男は呟いた。

 機関でも最上位の自分達でも勝てなかった神祖級の吸血鬼にたった一人で勝ってしまった。


『どうした!?』


 未だ通話中のスマホのスピーカーから別の男の声がする。男──ジェイコブはその男に今見たことを伝えた。


「奴は刀を持った日本人の少年に倒されました」

『日本人?』

「はい。黒髪金眼の少年に」

『そいつに替わってくれ。もしかしたら知り合いかもしれん』

「わかりました」


 ジェイコブは暁の方へ向かうとスマホを渡した。


「もしもし。なんの用だ」


 暁はスマホを受け取るとスマホの向こうの人物に雑に話し掛けた。


『やっぱりお前か、暁』

「親父かよ」


 そして、スマホのスピーカーから聞こえた声は数日前に何処かへ出掛けた父親の声だった。




すいませんでした!

傷〇語を見てどうしても書きたくなったんです!

反省はしていますが、後悔はしてません!

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