閑話・夏休み2
※作者の妄想大暴走!
「まあ、取り敢えず上がったらどうですか?」
「そうさせてもらうわ。……誰か居るの?」
「居ますね、はい」
二人はそんなやり取りをしてから、部屋へと向かった。
◇◇◇◇◇
「暁ぃーVCキッズがウザすぎるぜぇー」
部屋に入るや、大智が寝転びながらそんな事を言った。勉強合宿のはずが完全に遊んでいる。というより、VCキッズがうざいなら何故、3の方のゲームをやったのだろう。暁はそう思わざるをえなかった。4の方であればキッズはあまり居ないだろうに。
「んで、何killしたんだよ」
「取り敢えず30くらいしたぞ」
「ほぅ、持ってる方だな。普通なら10kill程度で別のセッション行くのに」
「まあ、軽く5人居るからな。群れれば勝てると思ってんだろ」
「そうか。じゃあ、煽りまくって泣かそうぜ」
「一体、何する気だよ」
「戦闘機で来た瞬間ヘビスナで撃ち抜く」
「可哀想すぎるから、俺がやるよ!」
「私、忘れられてる……」
桜花よ……男とは大体そんなもんだ。
五分後
「いやぁ、雑魚すぎ。くそ下手な俺でもあんなに殺せるとか」
「いや、大智。お前ってプレイヤースキルめっちゃ高いからな」
「ところで、さっき誰が来たんだ?」
「桜花さん。つーか、そこに居んだろ」
「あ……」
キッズを苛めまくった大智は暁につっこまれながら問いかけた。暁はなに言ってんだ、こいつ?みたいな顔をしながら桜花の事を言った。大智はその後数秒フリーズしたそうだ。
まあ、学校で一番有名な彼女が気付いたら目の前に居たなんて事があったら当たり前だろうが。
「んで、結局ハワイ行きは確定すると」
「俺ファーストクラスとか初めてなんだが……。って、暁慣れすぎじゃね!?」
「まあ、これくらい何時もの事だし」
「やべぇよ、俺の親友が別世界の人間だよ」
「おいおい、まるで俺が異世界人みたいじゃねぇかその言い方」
「なんなんだよ……」
「まあ、いんじゃね?チケット余ってたらしいし無料なんだから楽しめよ」
「うるせぇ、慣れてねぇから楽しめねぇよ。ところで、暁。いくら持ってきた?」
「ん?俺は国連に渡されたクレジットカードと後は現ナマで5万ドルくらい」
「国連に渡されたクレジットカードってなんだよ」
「なんか、審査とか未成年だから無理だろうって言ってくれたぞ。一応、上限無いらしいし、結構使いやすいぞ」
「やべぇ、マジでこいつ恐い」
「あ、そう言えば変な身分証的なヤツもくれたな。確か……車と銃の免許にもなったはず」
「やめてくれ」
数時間後。
飛行機の中で、落ち着きの無い男と色々おかしい男が話していた。その内容は色々アウトで平等という言葉に戦争を仕掛けているようなものだった。
結城暁──国連にマークされ、色々便宜を図ってもらっている男。その男の知識を得られた国は世界の覇権すらも容易く握れるだろう。
暁って、ヤバイね。




