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閑話 ランクEX

 アカツキがタルカに戻り数ヶ月が経ち、秋になろうとしていた。数ヶ月の内にアカツキは11歳になり、家(11LDK、地下室つき、三階建、庭付き)を購入(土地のみ。建物はアカツキが………)し、SSSレートのモンスターを探して狩りしていた。

 そして、その時アカツキは気付かなかったこの行いのせいでまさかあんな事になってしまうとは………。


 ◇◇◇◇◇

 その日もアカツキはギルドに顔を出してた。


「おい、ガキィ!ここはお前みてぇのが来る場所じゃねぇんだ!」

「そうだ、そうだ。さっさと帰ってママのおっぱいでもしゃぶってな!」

「ぎゃははは!兄貴!このガキビビってますぜ!」


 そして、望んでもいないテンプレに巻き込まれていた。


 アカツキに絡んでいるこの3人組はアスバル王国の冒険者でタルカには今日着いたばかりであった。アカツキはダオルーク内では有名だが他国での知名度は低い。各国のギルド職員は全員知っているのだが冒険者はアカツキの事を全くと言っていいほどに知らない。アカツキの事を知っているのはギルドの人間が多く、各国の王族などもアカツキの【殲滅】などの二つ名しか知らない。つまりアカツキの事はギルド内でのトップシークレットなのだ。主な理由としてはアカツキを不快にさせない為というのが大きいだろう。


 閑話休題。


 アカツキは戦闘力などは置いておき見た目は11歳のお子様である。そんなアカツキが絡まれるのは必然と言えるだろう。しかし、それはアカツキを知らない者のみである。さらにアカツキはこの数ヶ月で狩ったSSSレートのモンスターの肉と売却した莫大な報酬(現金でない。今さらだがギルドカードはクレカになる)を使って宴会を催している。その為タルカの冒険者はアカツキの友である。よって…………


「おう、コラ!てめぇら誰にそんな口利いてんのかわかってんだろうな?あ"ぁ!!!?」

「あんま、ふざけた事抜かしてっと頭と体がサヨウナラする事になるぞ!!ゴラァ!」

「調子のってんじゃねぇぞ!三下ァ!ぶっ殺すぞ!」

「そーだ、この汚ねぇゴブリンの糞野郎共!!」

「「「そーだ、そーだ!」」」


 こうなる。ここタルカは辺境のため強いモンスターが多い。ゴブリンにしても他の地域に比べると格段に強くなる。その為タルカでのランクは他地域ではワンランク上で評価される。そして、ここにはタルカでB,Cランクの者達がいる。

 そうすると、


「お、おい!行くぞ!」

「へ、へい」

「待ってくだせぇよ!兄貴」


 アカツキに絡んだ冒険者達は出ていってしまった。

 アカツキはそんな彼らを全く気にせずタルカの冒険者に酒を一杯奢るのだった。


 ◇◇◇◇◇


 騒ぎもおさまりアカツキは今日の目的であった支部長との会談を行っていた。


「俺を呼んだ理由は?」

「ランクアップのお知らせだ」

「ランクアップ?俺は最高ランクの筈だが?」

「ああ。そこで全大陸、全ギルドのギルマスがアーティファクトの転移陣で中立島テンビーンで会談を行ったんだ。そこでランクSSS冒険者アカツキ・ユウキの為だけにアカツキのみの勇者だろうとこれからも一生使われる事のない、新なランク『ランクEX』が創られた。それで、俺が新しいギルドカードを渡すためにお前を呼んだんだ。つー事ではいこれ」

「いらねぇ」

「いいから受けとれ」

「分かったよ!………チッ」

「今舌打ちしたろ!まあ、いいけどな。それで『EX』の説明だ。まずギルドカードだが材質はブラッドダイヤ。それをオルハルコンで装飾してさらにミスリルで名前を必要事項を記入してチェーンを付けた。次に『EX』の恩恵だな。まず、全大陸の全国家の最高位貴族と同じとされる。あと、全ギルドのギルマス以上で指揮権や運営権を取り上げたり、新たに任命したりできる。あと、冒険者ギルド加盟店での会計が四割安くなるとかだな」

「随分な恩恵だな」

「まあ、な。それに『EX』はお前だけしかこれからも居ないからな。関係ないだろ」

「さいですか」



 こうしてアカツキはとてつもなく面倒なランクを押し付けられるのであった。


アーティファクトの転移陣は資格を持った一人しか使えません。戦争利用は無理ですね

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