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第4話 会談

4年制から6年制に変更しました。

 叙勲式後、アカツキはシグリットに呼ばれ国王の私室に来ていた。


「それで?あれは何かな♪」

「すいませんでした」


 そしてシグリットがキレイな土下座をしていた。こんな所を見れば皆が驚き、アカツキは不敬罪で処刑されるはずだが本人はいたっていつも通りでそのうえ

(この土下座、やりなれてるみたいだなぁ)

 等とずれた事を考えていた。しかもこの場には、国王であるシグリットだけでなく王妃や第一王女がいた。しかし彼女達はそれを冷めた目で見ているのみで、それを見たアカツキは考えを確信に変えた。


「それで?」

「はい。貴族派が余計な事を出来ない様にと最上位貴族の爵位を与えた次第です。はい」

「俺が此処に呼ばれた理由は?」

「先程の説明と【大侵攻】の際の依頼の報酬をお渡しするためです」

「キモいから敬語使わないで」

「わかった。それでこれが報酬だ」

「わかった。これで御仕舞い?」


 アカツキはやっと終わると思いつつシグリットに尋ねた。


「いや、後は王立レディアント学園への入学をしてもらうから、その説明だな」

「王立レディアント学園?」

「ウチの国の教育施設だな。魔法、剣術や算術、歴史などのことを教える所だ」

「俺が何で入学しなきゃならないんだ?」

「貴族になったからそういう所で勉強したという事実があったほうがいいからだ。それに算術が出来ないと貴族としてはダメダメだからな」

「一応全部できるぞ。それに算術については基本の四則計算はもちろん√だろうが暗算でできるぞ」

「お、おう」

「それで本音は?」

「首席をとってください」

「本音は?」

「おそらく首席を取ると絡んでくる奴がいるはずだ。『この平民風情が、高貴な我等を差し置いて!』ってな具合で」

「俺の事知ってるんじゃないか?」

「いや知らない。それどころか知らされない。奴等は無駄にプライドが高いからぽっと出のお前の事を話すことはない」

「そうか。でもそれが何なんだ?」

「そういう選民思想をもつ子供を炙り出す。親がそういう思想を持っていなくても子供がどうかはわからないからな」

「それだけか?」

「それだけだ。それと入学の際は貴族というのは隠せよ?まあ、あまりにもあれだったら隠さなくてもいいけど」

「わかった。試験とかは?」

「ある。2月だ。それといい忘れたが学園は6年制で遠征とかでモンスターを討伐したりする。それに入学時にギルドに登録してノルマを達成する事もある」

「OK。わかった。もう帰っていいか?」

「それと、家がもうすぐできるぞ」

「は?聞いてねぇよ」

「今初めて言ったし」


 この後、王城にシグリットの悲鳴が響いたとか響かなかったとか。



 ◇◇◇◇◇

 〓貴族派〓


 屋敷の一室。そこにはゴルミ侯爵をはじめとする貴族と屋敷の主であるカストール公爵が集まっていた。


「それであの小僧は味方に引き込めそうか?」

「どうでしょうか?奴もまだ子供です。女でもあてがってやれば此方に付くかもしれません」

「女か………。どうだろうな。そもそも奴が大公爵になったのが想定外だ。それにゴルミが失敗したせいで此方の印象が悪くなっただけだ。一先ず様子見をする事にしよう」



 ゴルミはカストールの言葉を聞き、怒りと羞恥に震えていた。そして怒りの矛先はアカツキだった。

(薄汚い餓鬼めが、カストール公爵の覚えが悪くなったではないか!この怨みは返させてもらうぞ!)






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