第14話 大侵攻2
俺はまず上空にテレポートをして様子を見ることにした。
「やっぱ、Sレート以上をサーチ&デストロイっていう方がいいよな。つー事で、
《索敵:目標Sレートモンスター》反応あり」
「キャァァァ」
「ン?やべぇな、あのおっさん」
「死にたくねぇ」
《読心術》
子供がいんのか。そりゃ死にたくねぇよな。
「死にませんよ」
そう声をかけて俺はアースドラゴンに踵落としを喰らわせた。
(やべぇ、やり過ぎた)
《転移―テレポート―》
◇◇◇◇◇
壁の外では死闘が繰り広げられていた。
アカツキはSレート以上のモンスターを始末するべく、戦場を駆け回っていた。
「グギャ」
「ぐわぁぁ」
「グギャァァァァァァア」
「ウラァァァ」
『ドォォオン』
アカツキの前にサイクロプスが立ちはだかるが5秒とかからずに四肢と首を落とされ絶命する。
見た目は少し大きい子供のアカツキにさらにモンスターが襲い掛かる。
「邪魔だよ」
アカツキは手当たり次第に首を落とし、モンスターを絶命させる。
「うわぁぁぁぁ」
「ギャァァァァァァ」
『『『GOOOOOOOOOOOAAAAAAA』』』
「ヘカトンケイルだぁぁぁぁあ」
ヘカトンケイル…SSレート
「どけ」
「おい、逃げろ!ガキじゃムリだ!!」
「やめろ!お前最近きた奴だな!あいつはランクSだ。それもSS間近って噂の!」
「嘘だろ!?」
「本当だ。見てみろ!」
アカツキはヘカトンケイルに魔法を放った。
「《豪炎弾―ブレイズショット―》」
ドォォォォォォォォォオオオオオオン
《ブレイズショット》はヘカトンケイルに直撃しそのまま消し飛ばした。
「……嘘だろ。何だよあの魔法!!!」
「聞いてなかったのか!?火属性上級、11位階魔法の《豪炎弾―ブレイズショット―》だよ!」
「11!?あれが11位階だってのか!?あり得ねぇだろ!」
「あり得るんだよ!あいつは、アカツキ・ユウキは他の奴、それこそ他のランクS何かとも格が違うんだ!」
冒険者がそんな事を言っている間にアカツキは獲物を探して駆け回っていた。そんなことをしているとモンスターが引いていた。
(モンスターが引いている?何でだ?)
◇◇◇◇◇
時は少しさかのぼる。
タルカの東に二人、今回の大侵攻の首謀者がいた。
「マサカ!?」
「ドウシタ?」
「侯爵サマ、ヘカトンケイルガヤラレマシタ」
「ナント。ニンゲンドモもヤルデワナイカ。ナラバワレワレモデルトスルカ」
「ヨロシイノデスカ?」
「カマワン。ニンゲンドモニ絶望ヲミセテヤロウデワナイカ。クックック、クハハハハハ!!」
「ソウデゴザイマスネ」
「ゲボクドモヲヒカセロ」
そして二人は人間に呼び掛けを行った。
◇◇◇◇◇
モンスターが引いていく。何があったんだ?そう考えていると声が響いた。
『『『カトウセイブツタルニンゲンドモヨ!!ワレワレワコレヨリサンジカンゴニフタタビセメイル!!ツギワホンキデセメサセテモラウ!!カクゴシテオケ!!!ソシテキサマラカトウセイブツガモウスグ復活ナサル魔神様ノカテニナレルコトヲホコリニオモウトイイ!!モウ、魔神様ノテキワイナイ!!!ユウシャデモイナイカギリナ!!!!』』』
なるほどな。魔神とやらの復活のためにこんな事してやがんのか。ふざけんな。
とりあえずこの声の奴はむかつくからブッ殺す!
つーか魔神?なにいってやがる。そんな奴は神にはいねぇよ。言い方は悪いけど、神は今俺の下僕みたいなもんだしな。それこそ悪神だろうが邪神だろうが。
それよりも三時間後の事だな。めんどくさいから俺が魔法でやっちまうか。国王とかに言ってくるか。




