第13話 大侵攻
「何………だと」
「失礼します!!!冒険者ギルドタルカ支部長のマティアス・ハリン様がおいでです」
「通せ!」
「は「もう来てるよ!」い」
「状況は分かってるな?」
「分かってる!マティアス、強制緊急クエストとして冒険者を!!」
「もうやってる!」
「わかった。この街にいる最上位冒険者は何人だ?」
「一人だ。Sランクのアカツキしか居ねぇ」
あ~、マジですか。
「アカツキ君!指名依頼だ。報酬額は5億」
「アカツキ君!私からも指名依頼だ。報酬額は20億!それと国から色々だ」
「「請けてくれないか」」
いや、依頼もなにも何をすればいいのか聞いてないんですけど?
「依頼内容は?」
「モンスターの撃退」
「殲滅ではなく?」
「ああ」
「わかりました。請けさせてもらいます。だけど、他の冒険者達に邪魔させないでください」
「わかった」
以外といけるもんだな。
「じゃあ、もう行った方がいいですか?」
「頼む!」
「わかりました」
《転移―テレポート―》
◇◇◇◇◇
「ゲヒヒ、ニンゲンタクサン、コロス」
「スコシワオチツケ。子爵ヨ。ワレワレノデルヒツヨウハナイ」
「侯爵サマ」
◇◇◇◇◇
「クソッ!!!」
何でこんな事になってンだ!俺は明日には帰るはずだったのに。
いきなりドデカイ音と振動がしたら壁が崩れやがった。そしたらモンスターが入ってきて…………
「キャァァァ」
目線の先ではS-レートのアースドラゴンに二人の子供が襲われていた。
すまねぇ……俺じゃムリだ。助けられなくて本当にすまねぇ……
「クソッ!!!」
俺はアースドラゴンに向かって、正確には襲われている子供に向かって走っていた。
何で俺はこんな事してんだ。訳わかんねぇ。いや理由ならわかるか、自分の子供と重なって見えたんだ。
俺は子供たちを突き飛ばして、
「逃げろ」
そう言った。
その時にはドラゴンの顎門が迫っていた。
ああ、これで終わりか。もう俺の子供には会えねぇ。それでも、最後にもう一度
「会いてぇな」
成長した息子達を見たい。まだ
「死にたくねぇ」
「死にませんよ」
声が聞こえた。
その瞬間ドラゴンの頭が爆散した。




