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プロローグ(改稿済)

改稿済です。

しろ、シロ、白


降り積もった新雪よりもさらに白い、純白の空間。

どこまで続いているのか、高さがどれだけあるのか、それすらもわからない程、境界が無い純白の世界。


そこで彼は目を醒ました。


ここは白すぎて、地面がどこなのか、それすらもわからない。

ただ、身体の感覚からして恐らく自分は寝ているのだろうと、彼は思った。


「何処だ、ここ?」


ふと、口に出してみる。だが、彼は別に誰かに答えを求めたわけではない。

しかし、答えが帰ってきた。


「ここは、神界ですよ♪」


気付けば、自分の横に20歳位の女性が立っているのに彼は気づいた。


「あ、いや、正確には神界を間借りしているって言う方がいいかもですね〜」


ニコニコとしながら、そう言う女を見て、彼は身体を起こした。

ここがどこなのか、「しんかい」という響きは聞きこそしたがその答えを彼は持ち合わせていないし、疑念もつきなかった。

しかし、その女に対する警戒心、それは驚く程に沸いていなかった。


「しんかい、深海、神界……神の世界?」

「ザッツライッ!正解です!」


呟くようにして言ったその言葉に女はオーバーな身振りをして反応した。


普通なら、信じがたいことではある。

しかし、どこか有無を言わさぬような荘厳な雰囲気がなにもない純白の空間に漂っていたせいか、彼は完全にではないがそう思うことにしたのだ。


「どうして俺がそんなところに?」


別に神像を壊したり、神棚に唾を吐いたりなんてしてない筈だけど……なんて、彼は神界なんてところに放り出される理由を考えてみた。


「ふふ、べつに像を壊したり、唾を吐いたりで呼んだりはしませんよ」

「今、口にはっ」


口には出していない、その考えの答えを言われたことに彼は驚愕した。

当然といえば当然。普通の人間にはそんなことはできない。

もし、仮にそんなことができるとすれば、それは神くらいしか……


「それと、私は神というわけではありませんよ。まあ、そんなことはどうでもいいですね。貴方がここに来た理由はずばり用事があったから、です」

「用事?」

「はい。ああ、それと言い忘れてたんですが……」


「貴方は時間にして凡そ96時間前、お亡くなりになられました」


「は?」


彼は間抜けな声を出した。

女の言葉、およそ信じ難いその言葉は彼の頭の中でなんども響いた。


「覚えていませんか?」

「いや……思い出した。たしか……」



見たことのない、白い世界で俺は目を覚ました。




「何処だ、ここ?」




 そう言いながら、ここがどこか考えていると、


「ここは、神界ですよ♪」


 と楽しげな声が聞こえた。振り向くと20歳位の女性が立っていた。




 神界?どういうことだ?神の世界ってことで良いのか?


「はい。その通りです。」




 あれ?なんで俺がこんなところにいるんだ?




「それはですね、あなたに用事が有ったのできていただきました。」




 用事?




「はい。そうです。それと、貴方は既に死亡しています。」




 は?死んでる?俺が?何で?




「覚えていませんか?」




 いや、覚えている。あれは確か…………。







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