商業国家
長い道のりを超えた先についに商業国家内に辿り着いた
国境の街トレードフロント
貿易の最前線で活発な取引が盛んな商人の街だ
「よーやくついたー!」
馬車を預け、新しい国の最初の街で手を挙げて喜ぶちがや
「国境前の街より大きいです!」
宗教国家側の国境前の街も貿易が盛んだったがあくまでも2番目でしかない。
故にその規模も大違いに大きいのであった。
「そりゃあ、貿易の最前線やからなー!こっちが本場っちゅーことや」
「先に拠点を決めよう。迷った時大変だ。」
ジェイソンは人が多い状況から3人が迷っても合流できるようにそう提案する。
「せやな!おっちゃん!いい宿知らへん?」
「いつもああなのですか?」
「あぁ、情報収集はお手の物だ」
そんなことを話していると商人から情報を引き出してきたちがやが戻ってくる
「良さげな宿見つけたで!買い物する前にさっさといこかー!」
「はい!」
意気揚々と宿に向かうちがや達の後ろを串にを咥えながら追いかけるルナなのだった
「あ、待って待って!置いてかないでよー!もぐもぐ」
なんやかんやあって宿を借りたちがや達は街に繰り出しこれからの事を考え始める
「宿も取れたしまずは商業ギルド行ってその後冒険者ギルドにいこか」
「買い物は!?」
「仕事が先や!てゆーかもう買い食いしとったやろがい!」
仕事より遊びたいルナと遊びより仕事が先のちがやがやいのやいの騒いでいるとそばで見ていた可愛い妹がボソリと呟いた
「そういえば私登録してません。冒険者ギルドの方がいいんですかね?」
聖女は生粋の箱入り娘
どっちがいいのかいまいちわからなかった
「強さは申し分ないからな!多分いけるやろ!」
どちらかというと冒険者向きだろうと判断して早速冒険者ギルドへ向かうのであった
冒険者ギルド
リリスの登録を申請しようとすると受付嬢が確認するように問いかけてくる
「え?本当に登録されるのですか?」
「はい!頑張ります!」
戸惑う受付嬢に対してやる気満々のリリスが元気よく返事をする
その健気で頑張り屋な姿にキュンとくる受付嬢だが我に返りつつ質問を続ける
「可愛い・・・!じゃなくて!ちなみにおいくつですか?」
「9歳です!」
「9歳!?」
冒険者に年齢制限はない
ないが・・・いくらなんでも9歳で冒険者登録しにくるのは珍しい。
やる気は十分で周りには暖かく見守ってくれている保護者もいる。
ならいいのではないかと考えているとルナが怪訝そうな顔で話しかけてきた
「あぁ、この子こう見えてめちゃくちゃ強いので大丈夫ですよ。」
「なんならテストしてみればええやん。うちもそうやったし」
「頑張ります!」
そこまで言うならと早速テストをしてみたのだが・・・。
「基本属性全て上級まで使えて神聖上級まで・・・あなた一体」
9歳とは思えない実力に唖然とした。
「ふふん!うちの子凄いやろ!」
「えへへ」
そんな受付嬢を他所に妹が褒められて嬉しいちがやと姉に褒められて嬉しい妹が和気あいあいと話し始める
「登録は認めます。ですが依頼は必ずパーティを組んでくださいね?さすがに9歳の子にソロで行かせるのは心配過ぎます」
「わかりました!」
荒くれ者ばかりな冒険者ギルドに天使が舞い降りた
そう思った受付嬢だった
「あとちがやさんとルナさんは昇格手続きがありますのでこちらに来てください」
「昇格?はて?」
「私達依頼受けた記憶ないんですけど?」
「宗教国家での活躍をお忘れですか?枢機卿が掛け合って冒険者としての任務として処理したのです。その結果、お2人は昇格しました。」
「お姉ちゃん凄いです!」
「でもあれってリリスもいたやん?やっぱり登録してなかったから反映されんの?」
「そうなんですか!?」
それは聞いてなかったと急いでギルドマスターに掛け合うのであった
ギルドマスター室
「なるほど・・・宗教国家の聖女様だったとは・・・功績を反映させないといけないな」
「そーいえばうちのランクいくつになったん?ルナはAだったからSぐらいやろって想像つくけど」
自分で言ったことだが、あのあと確認してなかったこと思い出し何となく聞いてみることにする
「ん?Sランクだぞ?ルナ公爵令嬢もだ。」
「「え!?」」
ちがやはつい最近登録したばかりの駆け出しFランクだった
それが何故か一気にSまで飛んでいる
意味がわからない
「いやいや、ルナは百歩譲ってわかるけどうちは駆け出しのペーペーやぞ?ランク昇格基準ガバガバ過ぎへんか?」
「ギルド規約に則って昇格しただけだ。冒険者は実力主義だからな」
そう、この世界の冒険者ギルドは実力が認められればしっかりとランクに反映される。
逆にいうと経験がなくても才能があればどんどんランク上げされてしまうのであった。
「じゃあ、リリスは?」
リリスも功績を反映してもらえる
その事までは分かった
だが、リリスはちがやよりもペーペーの冒険者で尚且つ9歳である。
これでお揃いのSランクになった時には同じ冒険者にやっかみを受けそうで心配だった。
「そこなのだが、年齢的にまだ少し不安でな。ランクを上げすぎると何かと狙われる可能性がある。とはいえ、実力は一流。」
「んで、ランクは?」
「Aが限界だった。お前さん達がいるから平気だろうがギルドとしてはこれが妥当だろう」
「いきなりAって、それもかなりやばない?まぁ、うちが言えたことないんやけど」
自分も最下層から一気にSになってしまったので強く言えないちがやなのだった
とはいえ、9歳でAランクの異例中の異例
冒険者ギルドもかなり悩んだ末なのだろうと納得した
「足りない経験はこれから少しずつ積んでいけばいい。お前さん達がこの子についてるならなんとでもなるだろ」
「リリスはそれでええか?」
「はい!お姉ちゃんにちょっとでも近付けて私嬉しいです!」
「実力的にはリリスの方が上のような気もするけどな・・・まぁ、ええか」
そんな天才肌の妹に驚愕しつつもリリスの登録は無事終わりいきなりAランクという結果に落ち着いたのだった




