聖女 甘やかされる
聖女リリス
若干9歳にして聖女になった。そして何よりの特徴は彼女は小さくて可愛かった
「うち妹ほしかったねん!」
「ちがやずるいわ!?私も抱きしめる!」
「あわわ」
リリスはすんごく甘やかされていた
末っ子気質のちがやですら虜になってぎゅーと大切に大切に抱きしめていた
そしてそこが外であり魔獣達が襲いかかってきている真っ最中に限らず邪魔すんなやといわんばかりにちがやの結界くんが弾き返す
この人達は何者なんだろうとお目々をパチパチさせていると子犬だったポチがフェンリル形態になり一吠えで魔獣達を追っ払った
「え・・・え・・・・?」
意味がわからない。眼の前にいるのはどう見ても四聖獣のフェンリル様だ
なぜ子犬の姿をしてこの人達ついてきているのか。
なぜこんなところにフェンリル様がいるのか。
リリスには全く意味がわからなかった。
「フェンリル様・・・?」
「いかにも」
「聖女だからポチのこともわかるよね・・・まぁ、リリスならいいか」
「せやな!」
「本物・・・!?ほわああ!」
「ふふ、気になるんか?ポチは噛んだりしないから平気やで。」
「ポチ?」
「私の名だ。彼女は私の御主人様だ」
「ほわあああ!すごいです!」
「ふふん!せやろせやろ!」
「まぁ・・・説明すると長くなるもんね・・・」
「リリスにはとりあえずこれで大丈夫だろう」
「そうだね」
「リリス、念の為これをつけたるな」
「指輪??」
「うちの周りに展開されてる結界と同じものや。これから危険な旅になる。だからリリスを守るために結界くんをつけたんや。」
「ほわああ!結界です!すごいです!」
「まだ使い方説明してないのにもう使いこなしてる・・・さすが聖女様やな」
「それよりリリス、本当に宗教国家に戻ってもいいんだね?怖いこともいっぱいあるよ。」
「はい、私は何もなしていません。国民を守らないと。だから戻るのです。」
「立派やなリリス!よーいった!」
「こういうところはちがやに似ているのよね・・・」
「そうだな」
ジェイソンとルナは考えていた。
この二人なんか似ている
髪色は違うけど顔つきとかなんか似ている
それとなんだかちがやの聖女に対する態度が今までにないほど甘い
最初は妹みたいな存在が現れたからかと考えていたが本当に姉妹だったら納得がいく。
もちろん姉妹なのは日本のちがやではなくこっちに元々いた肉体の方なのだが同化したせいか仲が良い。
わからん。そもそもが複雑過ぎて考えれば考えるほどわからなくなる。
そう思ったジェイソンとルナは考えるのを放棄した。
ちがやのざっくりとした性格が二人にも影響していたのであった。
「まぁ、ええやろ」精神は真面目な二人には特に感銘を受けていたのだった。




