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胡蝶は羽を休める

にゃんすけとの別れの後、ちがや達は旅を続けようやく街にたどり着いた。

ちがやは気丈にも明るく振舞っていたが決して傷付いていないわけではない。

昔の自分と重ねて魔物を助けたかった。でも、そんな時間は最初からなかったのだ。初めから殺すつもりで生かされていた存在。そして目の前で殺すという許されざる行為。

悔しくて、悲しくて、辛くて

・・・自分の力なら助けられるのかもしれない

生き返らせることも可能なのではないか

一瞬それも考えた

でも死者を蘇らせることは禁忌でありその者への侮辱だと思った。

にゃんすけは確かに死んでいた

だけど最後の最後で全ての力を振り絞ってちがやに対して鳴き返した

その姿にちがやは気高さを感じた

だから自分もそうありたいと傷付いていてもいつものように明るく朗らかに笑いルナたちの足を止めさせなかった

だが、胡蝶にも休みは必要だ。

羽を休めるためにちがや達は宿に泊まり久しぶりの安心を手にした

「守りたかったな・・・」

宿に1人ちがやはポロポロの泣く

1人にならないと心配させてしまうから

だからここまで耐えた

夜空に浮かぶ月はそんな頑張ったちがやを優しく包み込むように暗闇を輝き照らす

それはまるで胡蝶の道標

「月ってこんなに綺麗やったんや・・・」

涙で滲む月は胡蝶には美しく見えた

それはまるでこの世界にきて初めて出会った少女のように

「なら飛んでみる?」

窓から顔を出したルナにちがやは咄嗟に涙を拭う

「なんで外におんねん、ここにかいやで・・・」

「私魔法使いだから飛べるのよ ほら」

「たかっ!?大丈夫なん!?おちへんよな!?るな!?」

「大丈夫よ、夜のお散歩いこう」

「ほわあああ!!!なんやこれなんやこれなんやれ!これが魔法!」

「ふふふ、怖くないでしょ?」

「うん!ルナと一緒ならどこまでも飛んでいけそうや!」

満点の星空の下を駆け抜けるルナとちがや。

ちがやはさっきまで泣いていたとは思えないほどその景色に感動していた。

飛行機と違って肌味で感じる風と空気は少し寒いけどこんなにも世界が美しいことをちがやは知らなかった

「1人で泣くぐらいなら!今度から一緒に飛びましょう!」

「あはは!バレてたんか!!うち心配かけたくなかったねーん!」

「だからそうやって1人で抱え込むなー!!友達でしょー!!」

風が強く大声を出さないと聞こえないため2人は本音を大声出叫び会う。

誰にも気にせず叫べる空間が胡蝶の心を開いた

「ありがとうー!!!大好きやでルナー!!」

「私もよー!!!あはは!」

「あはは!」


胡蝶は羽を休める

そんな時 月は優しく照らしてくれた

胡蝶は再び空を飛ぶ

月はそんな胡蝶に微笑みかける

胡蝶は輝く 月灯りに照らされて

胡蝶は共に歩む 一緒にいてくれるその輝かしい光と

胡蝶は舞う 月夜に舞う

その姿は美しく儚い

だが2人の顔はいつだって明るかった


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