胡蝶 再び世界を包み込む
アリアから作戦の成功を聞いていたちがや達はよかったねと笑いあっていた
秘密裏にスタンピードを阻止したことも知られていないようだ
守りきったと思い安堵していると何やら城内が騒がしい
まさかと思いポチに目を向けるとこくりと頷く
どうやら新しく魔道具を持ち込んだやつが現れそいつが起動してしまったらしい
アリアは困惑しているがちがや達にはわかっていた
誕生日を乗り切り油断していた時にまたくるかもしれない
破滅主義のあのクソ親父の考えそうなことだとちがやは踏んでいた
故にちがやは、にやりとほくそ笑み城内を飛び出し人気がなくなったところでローブを被り全力の月光蝶を発動させる
そのとなりには魔法で宙に浮いているルナと雄々しい翼で羽ばたくジェイソンがいる
ポチもフェンリル形態で追尾する
月光蝶の正体はローブで見えない
だから全力を出せる
満月の夜
逃げ纏う人達を他所に虹色の羽が世界を包み込む
一瞬で変わった世界の色に人々は思う
この色はあの時と同じであると
月光蝶は空を舞う
迫りくる魔物目掛けて
その隣には仲間達がいる
ルナの上級魔法とジェイソンの超巨大化したナタそしてポチの強化された魔力砲
月光蝶はその雄々しい巨大な羽を広げ巨大化する
ぐんぐんと力を増していき月光蝶の神の力が強化するたびに仲間の力も強化される
広大な高原に広がる圧倒的魔物の軍勢
魔法一つでは倒せない
だから最大火力を叩き込む
それだけの火力がある
この仲間達なら
その火力に吹き飛ばされないように魔物達を夢境に閉じ込める
これで王都には影響はない
この夢境には既に3人と1匹、そして敵である魔物しかいないのだから
そしてその夢境は一瞬にして霧散した
圧倒的火力 圧倒的出力の攻撃により
辺りには既に魔物は一匹も存在しない
まるで最初からなかったかのように静寂が訪れる
それは胡蝶によって魅せられた夢のようだった
その日から虹色の世界が見えたときは希望の光だと確定付けられた
衛兵は確かにみた 圧倒的数の魔物が迫りくる姿を
だが、世界に色がついてから一瞬で消えてしまった
衛兵は疲れで夢をみたのかと思った
だが、同僚も同じものをみたと聞き現実であったことを悟った
夜空に羽ばたく月光蝶の目は今日も爛々と輝いている
それは幸せの前兆
月光蝶は決して悲しみを許さない
それは世界の輝き
胡蝶は満月の下雄々しく雄叫び上げた
「はっはっはー!!うちらを舐めんなド畜生共があああああ!」




