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姫からの依頼

王城に訪れていたちがや達一行は、客間で魔法国の姫アリアに冒険者としての依頼を受けていた

「それでアリア個人が頼みたい依頼というのは?」

「実はルナもご存知の通り国王である私のお父様の誕生日が近いのですわ」

「「・・・」」

誕生日というワードにちがやとルナは「そういえばジェイソンの誕生日っていつなんだろう」と思いジェイソンに視線を向ける

「ん?」

視線に気付かれた二人はさっと同時に視線をアリアに戻すがジェイソンには謎が残った

「それで、誕生日プレゼントをお渡ししたいのですが国王に渡すものというのはそんじょそこらの物ではだめですのですわ」

「つまり冒険者に何かレアなものを取ってきてもらってそれを誕生日プレゼントとして渡したいってことやんな?」

「それですわ!!!」

「うーんそれはどうなんやろ・・・」

「なんでですの!?」

「アリア、誕生日プレゼントのこと考えすぎて煮詰まってない?私もそれはどうなんだろうって・・・」

「ルナまで!?」

「ジェイソン、うちにちょーたかくて珍しい物もらったとするやん?」

「うむ」

「うちが金かけてジェイソンのために買ったとするやん。ジェイソン的には嬉しいか?」

「うーむ・・・ちがやからもらえるものは何でも嬉しいがそこまでしなくていいと思うな」

「そう!それ!」

「どれですの!?」

「つまりアリアと国王様も娘と父でしょ?娘からそんな高価なものをもらうのは気が引けるってこと。」

「でも国王ですのよ?高価なものをもらうのは慣れてますわよ?」

「それは国民とかの献上品やろ?それと親子の贈り物は別ってことや。どっちかというとアリアが頑張って作った料理とかの方が喜ぶやろな。」

「うむ」

「アリア、プレゼントの本質は思いやりよ。」

「思いやり!!」

「特に国王様はアリアのことを可愛がってるから余計にね」

「なるほど!!」

「ちなみにうちらもなー!公爵達に花束のプレゼントしたんやでー!公爵と公爵の奥さんとジェイソンにもやったんやけどなー!皆泣いて喜んでたで-!」

「そうですの!!?」

「あ、あぁ・・・」

「私もお父様を泣いて喜ばせたいですわ!!」

「ドSがいいそうなことやな・・・」

「とにかく!!これは冒険者としての依頼ではないわ!!」

「え・・・では私の依頼は・・・」

「そんなの・・・友達として手伝うに決まっているでしょ・・・」

「ほわあああ!!キマシタワー!ちがやちゃん!ちがやちゃん!」

「え?え?」

「うんうん、不意にくるんよなー!」

「わかりますわ!!」

「だから何がよ!!!?」


「というわけで協力者を連れてきたでー!」

「どうもー!」

「お母様!?」

「アリアのかーちゃんは国王に何かと話す機会が多いしうちらの作戦がばれんように根回ししてもらうんや!」

「任せて!私こういうの大好きだから!」

「ノリノリですね・・・というかどこからお連れしてきたの?」

「いや・・・外でうろうろしてたで・・・」

「お母様!!?」

「アリアにお友達ができたって聞いたから気になっちゃって~!」

「ノリがいいからすぐに意気投合したわ~!」

「ね~!」

「お母様が私よりちがやと仲良しですわ!?」

「まぁ、そういうことはええとして~国王のスケジュールは当日、夜しかあいていない!」

「多忙なのね・・・」

「そう!ちゅーわけでアリア!チャンスは恐らく一回や!それを逃したら来年になるからきーつけるんやでー!」

「がんばりますわ!!」

「ついでにいうと当日貴族のあいてをしないといけないから腹もあまりすいてへん!お腹ぱんぱんの状態の国王に料理は愚策!」

「いきなり躓いてますわ!!?」

「だからこそや!!貴族の嫌味を聞かなあかん!付き合いもある!あ~も~うちの誕生日なのにな~!とようやく帰ってもあとは寝るだけ。誕生日は終わり!国王の誕生日なのになぜか国王が気を使う日になってまう!」

「確かに!!?」

「その最後の時間だけでもアリアがおめでとうと言って些細なプレゼントを送られたら!はいジェイソン!うちやったらどう思う!」

「死ぬほど嬉しい!」

「はい過保護!!」

「ほわあああああ!すごいですわ!これならお父様に喜んでもらえますわ!!それで!それで!私は何を送ればいいんですの!?」

「それは自分で考えな~!うちらが考えたらそれはもううちらのプレゼントやん」

「そんな!?ごむたいですわ!?」

「うちらはここまで協力したやろ??最後の最後はアリアが考えな!」

「うーむ・・・ごもっともですわ・・・」

そうして姫に宿題を出された

友達と協力はするから最後だけは自分で考えるようにと・・・。



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