ジェイソンは不穏な気配を察知する
宗教国家へむかい出発してから数日が経過した
道中、特に何も無くのんびりとした道のりだった
そんな時、ジェイソンは不穏な気配を察知し馬車を止める。
盗賊だ。
「ちがや・・・そのまま中にいろ」
「わかった・・・」
ヒソヒソと馬車の中へ話ジェイソンは目の前にのそりのそりと現れた盗賊集団を見つめる
「ふむ・・・」
「よう、いい馬車乗ってんじゃねぇか。持ってるもの全て俺らにくれねぇか?」
ジェイソンは考える。ここからずっと一本道だった。盗賊ならもっと一通りの少ない道を選んでもいい。なのにこいつらは街道で堂々と出てきた。道を封鎖している?なぜ?
この先に何があるのかは知らない。
だが、やるしかないのだろう。
「大人しく引き渡して逃げればいのちまでは」
と言い終わるまでに盗賊の頭を空を舞っていた。他の男達も次々の殺され一人だけ情報を引き出すために意識を奪う。
「ふん、俺達を狙った時点で慈悲はない。とはいえ、これは見せられんな。」
「おお、見事にスプラッターやな!ジェイソン!一人は残したんやろな?」
「ちがや!?」
「まぁ、こうなるわよね」
「ルナ、見るな!」
「大丈夫だよ。盗賊でしょ?ジェイソンにかなうわけないのにね」
「え・・・」
どうやら娘達に悪い影響を与えてしまったようだ。監禁場所から救出する時に刺激を与えすぎたか。
「物流を止めてたんやろか?なぁ・・・おっさん」
ちがやは意識を失っている盗賊の生き残りを叩き起し冷徹な目で問いかける。
「もう、起こす前に縛らないと!」
プンプンと怒りながらルナも魔法で男を縛り上げる。
2人の息はピッタリだった
「ふーん・・・おっさんええもん食ってんやな・・・」
ちがやは男の全身を観察する
だらしなく出た腹に不健康な身体
さぞかし贅沢にいきてきたのだろう
無論、奪い取った物でだ
「ふむふむ」
何も話さない盗賊にそれでもいいと言わんばかりに周りをぐるぐる観察しだす
これには男も困惑しているがちがやの目から逃げられない
「おっさん、あいつの気配すんな。脅されて命令でもされたんか?」
「どういうことだ?」
「この前倒したドラゴンのことや。あれは意思があったからうちらに殺される前に色々やっててもおかしくないやろ?」
「ちがや、もしかしてこの先村か街があるってこと?」
「さすがルナやな!街道を封鎖して物流を止めるとどうなるかわかるか?」
「あぁそうか・・・飢饉か」
「・・・」
「何も話さんか・・・そっかそっかそれならええわ」
「!!?」
「情報がないならもういらないな」
「待て待て!!わかった!!すべて話す!」
「さすがジェイソンやな・・・」
「ジェイソンもノリよすぎ・・・」
「まぁいい・・・全て話せ・・・お前が嘘をつく度に指落とすけどな」
「ひぃ!!」
「情報は引き出したからもうこいついらんけどどうする?」
「無論、殺す」
「そんな!?俺は話しただろ!?」
「うちら、話したら逃がすなんていったー?るなー?」
「ううん、一言も言ってないねー!」
「!?」
「せやろー!ただでさえ何人殺したかも分からん腐れ外道を生かす理由・・・ある?」
「ひ!?」
男は理解したことだろう
この場を掌握しているのは誰か
それは俺では無い
言葉と視線1つで全てを操作にしてるのは1人しかいない
「ポチー!穴掘りワンワンしてやー!」
「わん!」
「埋めるの?」
「そのまま埋めたら臭いから穴掘ってそこで燃やす そこらに落ちてるやつもな」
「やろうか?」
「いや、うちがやる・・・親父のケツはうちがふかな」
「ちがや・・・」
「できました!」
「おう!ご苦労さん!あ、こいつは食べたらあかんでー!お腹壊すからなー!」
「わかりました!」
「よーし!ほなら後片付けやろかー!」




