胡蝶、危うく法を犯す
春が近付きもう少し経過したら旅に出る
馬車も用意できた
武器も作ってもらった
あとは薬でも作ろうかとずっと封印していた薬草類を取り出し買ってきた薬師の本を開く
そして、1ページ目にちがやが知らなかった重要なことが書いていることに気付いた。
「まず、薬は薬師の資格を持たないものが作ると犯罪になり、それをもぐりの薬師という!!?」
ちがや危機一髪
いや、既にちがやの能力でポーション類を作りまくってのでアウトと言えなくもないがあれは薬草から作っていない。無から有を生み出すちがやの能力だ。あのポーションは品質がよく完璧にできていた。だから売ったりしなければばれんやろと開き直り本をそっと閉じ調合を諦めた。
「ルナー!ジェイソンー!うちが渡したポーションなんやけどな~」
「どうしたのちがや?」
「あれならまだ残っているぞ」
「それ、絶対に売らんでな・・・薬師の資格持ってないからアウトなポーションかもやねん」
「「あ」」
2人は知っていたがすっかり忘れていたことに気付きこくこくと頷く。
「あと森で採ったこの薬草、売ってもええか?」
「それがいいかもな・・・すまん」
「私も忘れてた・・・ごめん」
「いや、2人は悪くないで。うちが浅はかやった。作る前に気付いてほんまよかったわ・・・」
創造ポーションはグレーかもしれないが自分で一から作ったら完全にアウトだ。
危うく法を犯して捕まるところだった冷や汗をかいた3人なのであった。
「これ買い取ってくれへんか・・・」
「あら?こんなに大量の薬草どうされたのですか?需要はありますのでありがたく買い取らせて頂きますけど」
「ちょっと森でとりすぎてな!うちほら、旅してたからその時に!」
「なるほど!でしたら構いませんよ。種類も豊富で状態がいいので」ドン
「おおきにな・・・ちなみにポーション類売ってくれへんか?旅にでるから一通り買うわ」
「はーい!」
「はぁ・・・なんかいたたまれない!」
「まぁまぁ、こういうこともあるわよ。ちがやはこっちにきてまだ日が浅いんだから」
「でも法律系は知っておいた方がええなと思ったわ・・・」
「そうして少しずつ知っていけばいい」
「せやな!おおきに!皆!」
その後、法律について調べた結果能力で作ったものは資格がいらないが販売すると違法になるということを知りひやりとするのだった。




