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胡蝶の憂鬱

SSSランクの依頼をこなして数日後

ちがやルナとジェイソンと一緒にオーロラを見に来ていた

見晴らしのいい高台、かなり寒いがオーロラを見るためにはここが一番いいらしい

ちがやは暑い飲み物で身体を温めつつ先日の任務のことを考えていた。

母が見守ってくれていたこと守ってくれたこと

そして父が世界を渡ってでも復讐しにきたこと。そして父は確実に消滅した。激怒したジェイソンの手によって確実に・・・。

ジェイソンは正しかった。あのまま野放しにしていたら今度こそ他の誰かに危害を加えていたかもしれない。そう考えるとやるせなかった。「あれでもウチの父親やったんやけどな・・・」

「ちがや!ほら!見えたよ!」

「ん?あ・・・」

そこには落ち込むちがやを一瞬で引き戻すような美しい緑色のカーテンが空にかかっていた。極寒地域にしかみられないオーロラだ。

この美しいカーテンを見るために世界中から人がくるほどそのカーテンは幻想的で人を魅了する。

「ジェイソン!ルナ!めっっっちゃ!綺麗やな!うちこんなの初めて!!すごーい!」

「ちがや、そろそろだよ」

「え!?なんか流れ星いっぱい出てきた!!あれってもしかして流星群!?嘘やろ!?オーロラと流星群が同時に!?」

「この時期は重なることが多いの。すごいわよね。」

「ほわあああ!!魔法みたいや!きれー!」

そう、オーロラ流星群は魔法国家では魔法のカーテンと言われ親しまれている。だからそれを無意識に口走ったルナは自分の国を知ってくれたようで嬉しくなっていた。

そしてちがやは忘れない 今日の出来事を全て

いい事も悪いことも全部忘れず一歩一歩成長していこう

いつかその足跡が目の前の美しいオーロラのようになるために


ひらりはらり・・・胡蝶は踊る

オーロラの下くるくると踊る

ひらりはらり・・・胡蝶は羽ばたく

今を掴むために

ひらりはらり・・・胡蝶は歌う

輝かしい未来を祈って



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