表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/148

胡蝶は知りたがる

ちがやは屋敷での生活を楽しんでいた

貴族とは無関係だったちがやだが思いのほか嫌いじゃなかった

それは屋敷の中には色んな人がいるからだ。

公爵家の皆、メイドさん、コックさん、庭師さん

色々な職業の人達が揃っている

好奇心旺盛なちがやは客人であることを忘れ話しかける

「本職の人の包丁さばきはやっぱすごいなぁ~」

「ちがや様じゃないか!どうした?腹でも減ったのか?」

「ちゃうねんおっちゃん!うちも料理はするから本職の人の動きみて勉強したいねん」

「見るのは別に構わねぇが楽しいのかい?」

「楽しいで!うちそんなに早くトントン出来へんもん!」

「へへ、そりゃあ、嬉しいことを言ってくれるな!いいか?左手はこうやって・・・」


「またこいよー!」

「またなー!」

「ちがや、どこ行ってたの?」

「厨房でおっちゃんに料理指南してもらってたんや!優しいおっちゃんやったで!」

「本当に物怖じしないわね・・・別にいいけどこの屋敷で密かにちがや人気が爆発してるのよ」

「ふふん!うちはかわええからな!惚れるのもしゃーないな!」

「あちこちで話しかけてるんでしょ?もうちがやのこと知らない使用人いないぐらいなんだから」

「でもまだ会ってない人がおんねんな・・・」

「会ってないって誰と?」

「護衛」


「私がこの屋敷の警備の隊長だが、ちがや様が一体私になんの御用ですか?」

「ルナのことや、昔、スキをつかれてルナが帝国に攫われたらしいな 」

「・・・」

「別におっちゃんを攻めるつもりはないねん。うちはただ聞きたいんや。」

「一体なにを?」

「帝国と繋がってる裏切り者がおらへんかや」

「!?」

「この屋敷、全部見て回ったねん。もちろん使用人のみなとも話したで。皆ええ人ばかりやったわ。」

「何が言いたいのでしょうか?」

「おっちゃん、ルナを売ったやろ?」

「ははは!何を言うかと思えば公爵家の警備隊長の私が裏切り者とでも?いくらルナ様のご友人でも無礼というもの」

「ほんで、いくらやったん?ルナは魔力は特異よな?警備隊のおっちゃんが知らんわけない。それをいくらで売ったんや?」

「ちがや様」

「汚い手で触らんでや・・・」パシッ

「貴様!!?状況がわかっていないようだな!?人の目のないこんなところにきたのが運の尽きだったな!バレたのならお前を消せばいいことだ!」

「うちの娘に触るな!!」

「ぐは!?」

「ふふ、きてくれると信じてたで、ジェイソン!」

「お前は公爵様のところにいたはず!?なぜこんなところに!?」

「娘の危機ぐらい父親なら誰でも察知できる」

「そんなふざけた話あるわけ」

「警備隊隊長オルベル、そこまでだ。お前の裏切りの証拠は全て揃った。抵抗するな。」

「公爵様!!?なぜあなたまで!?」

「そこのちがやがルナのために証拠を集めてくれたのだよ。お前は知らなかっただろう。使用人達の本音を」

「見られていたのか・・・くっ」

「ちがやはやらせない!!!」

「くそ!?」

「ルナ!?」

「もう大丈夫よ・・・ありがとね私のために」

「家族やん・・・当たり前やで」

「観念しなさい!」

「道ずれだ!」

「しまっ!?」

「言ったはずだ・・・うちの娘に触るなとな」

「ジェイソン!!」

「や、やめろ!くるな!」

「ただでは殺さん・・・お前はうちの娘を2度も殺そうとした・・・万死に値する!!」ばこおおおおん

「ぐぼえ!?」

「ちがや!?まだ危ないよ!」

「大丈夫や・・・それにな・・・」

「お前さえ・・・お前さえいなければ」

「ルナが・・・ルナが何したっていうねん・・・!ただ人より魔力の成長が早いってだけでなんでルナが!!」ドン

「ひ!」

「うちの事許さんと思っとんか知らんけどな!それはこっちのセリフや!ウチはお前を絶対許さん!!この腐れ外道が!!」

「あ・・・あ・・・」

「ご主人、こいつどうする?」

「ポチ、そんな汚いもの食べちゃあかんで。ポチには美味いもん食わしてやるからな」

「ワン!」

「あ、あれはまさか・・・!」

「ジェイソン、ルナあんがとな!これで安心して春まで滞在できるな!」

「そうだな。よく頑張った。ちがや」

「えええ、そうやろそうやろ?」

「ふふ」

「さぁて、あとは公爵家の仕事や、あとは任せたで~」

「あぁ・・・任せてくれ」

「腹減ったなぁ~今日はなんやろ?」

「シチューだって。あったまるよ!」

「父上・・・あのちがやさんは一体・・・」

「ふふ、ははは!そんなこと決まっているだろう!」

「え?」

「天真爛漫なただの女の子だ!そうだろ?」

「ふ、なるほど、そうですね。父上」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ