表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/148

辿り着く新しい国 胡蝶は迷う

神獣の戦いの後、魔法国までは一直線に空を旅したため意外と早くついた

魔法国家はルナの故郷でルナは公爵家の令嬢らしい

貴族の令嬢ということはルナとの旅ももう終わりが近付いているのかもしれないと察していたちがやは迷っていた

ルナには親がいる ならば送り届けるべきだ

でももしも、ルナが公爵家に残ることになったらそれはお別れになるということ

ルナのためを想うとはどういうことなのだろうか?

公爵家で幸せに暮らすこと?それとも無理矢理にでもルナを引っ張り旅につれていくこと?

ちがやにはわからなかった 何が正しくて 何がルナののぞみなのか

「ちがやどうしたの?魔法国家までようやくたどり着いたのに元気ないわね」

「へ!?そんなことないで!そんなことよりはよルナの実家にいかんと!きっとルナのご両親も会えるのを楽しみにしてるで!!」

無理に笑うちがやにルナはふと気づく。あぁ、これは勘違いしている。

魔法国家は確かにルナの実家がある国で公爵家は自分の家がある場所。

だからといってルナはちがや達と別れるつもりは毛頭なかった。

別に両親のことが嫌な訳では無い。

ただ、ちがやと出会った当初から決めていたことだった。

ルナはこれからずっとちがやと共に歩むことを・・・。


公爵家に辿り着き、予め手紙を送っていたこともありスムーズに謁見できた。

ルナは家族と再開しお互い無事であったことを喜びあった。

ルナはこの家の長女であるがその上に長男もいたらしい。

公爵家の家督は長男が継ぐらしく、じゃあ、ルナは?と考えていたちがやに手を差し伸べられた

「ちがや、私、あなたと別れるつもりないわよ。家督ならお兄様が継いでくれるしお父様達ともまたいつか会える。だからそんなに心配しないで。」

「!?」

ルナは大切な友達で家族 そのルナが一緒についてきてくれる言っている

公爵家のご令嬢でご両親までいるのに 自分たちを選んでくれた

それが嬉しくて嬉しくてたまらないと同時に本当に家族から離れ離れになってもいいのか疑問に思った

「でも・・・ルナは寂しくないんか?せっかく再開できた家族と離れるんやで?」

「ちがや知らないの??」

「??」

「私には家族がもう一つあるの!だから寂しくない!!」

「あ・・・」

そうか、自分が二人と一匹を家族と思っているようにみんなも家族だと思ってくれているんだ。

自分から家族ということは何度もあった。 でもルナからその言葉がでてきたのが嬉しくてちがやは満面の笑顔をルナに向ける。

「せやったな!!ルナのご家族の皆さん!!ルナのことはウチらにまかせてください!」

公爵家はにこりと笑ってちがやの言うことに了承した

どうやらルナが旅についていくことも知っていたらしい。

「ルナは、俺が必ず守る。だから安心してくれ。公爵」

「ジェイソンはずっとうちらを守ってきた実績があるから心配せんでええでルナの父ちゃん!」

「あぁ、うちの娘が世話になる。」

「もう~!?そういうの恥ずかしいからやめてよ!?」


「とはいえ、しばらくは滞在するのだろう?部屋を用意してある。ゆっくりしていきなさい。」

「ありがとうお父さん!ちがやは魔法国初めてだから色々教えてあげるんだ~!ほら、行こう!ちがや!」

「ちょ!?そう急がんでええやろ!?」

「娘が成長したと思っているのだろう?」

「あぁ、その通りだ。昔はおとなしい子だった。それがあんなに楽しそうに笑っている。」

「それはちがやの影響だろう。俺ではああはならない。」

「そうだろうか?ジェイソン、君がいるからルナも安心しているように見えた。父親としては少しやけてしまうがな」

「はは、父親同士気が合いそうだ。」

そんな保護者同士の繋がりでもでき、公爵との会話が弾んでいるとふと先日の世界が虹色に輝いたことについて聞かれた。

「あれは美しいものだったな。俺達もキャンプをしていたから見た。」

ジェイソンはちがやのことを隠すために嘘をつく。

「ジェイソンからみてあれは危険だと想うか?」

「いや、全く。むしろこの先の未来は明るいと思ったさ。」

「はは、そうか。確かにあんな美しいものが邪悪な訳が無い。オーロラかと思ったがあれはあまりにも巨大すぎたしな。」

「ほう、この国ではオーロラが見えるのか。」

「もう少しすれば寒くなる。そうそれば見える日があるんだ。あれはあれで美しい。」

公爵は話を逸らされていることに気付いていたがあえて聞き返さず話に乗った。

この男が隠すということは何か理由があるのだろう。と考え追求しても意味がないと思えたからだ。

「うーん・・・やはりそろそろ冬か。冬はどこかに滞在するつもりだったしこのまま魔法国家で春を待つのも悪くないかもな」

「おお、本当か!?是非ともここを使ってくれ!!娘ともすぐ別れるのは寂しかったからな!!」

「はは、すまないな。悪いがそうさせてくれ」


「そういえばそうだったわね。魔法国家の冬は特に厳しいから春を待つのはいいんだけど・・・」

「ええやないかルナ!たまには親孝行しとき!甘やかされるのも娘の努めやで!」

「うちのパパ過保護なのわかってて言ってるでしょう!?」

「ちがや、オーロラみたくないか?」

「見えれるんか!!?見たい!!」

「冬になれば見れるわよ。その代わりめちゃくちゃ寒いから準備しておかないとね!」

「以前買った冬服で足りそうか?」

「もう少し買い足した方がいいかもしれないわ。冬を舐めてたら死ぬから」

「雪国特有のガチなやつやな。となると買い出しいかんとあかんな。せっかくだしまた商業ギルドで一儲けしておくか。」

「それならパパに紹介状書いてもらうよ!その方が交渉スムーズにいくと想うよ!」

「公爵家の紹介か!それはええな!是非頼んだで!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ