胡蝶は準備する
ちがやが覚悟を決めて戦うことになった後
ちがや達は対神獣戦のために準備を進めていた
相手は神獣、ただでさえ人間では無力に近い存在だ 準備なしに戦えば死ぬのは必然だろう
それ故にエンシェントドラゴンの住処で必要な物と作戦を考えていた
「魔力ポーション、体力ポーション、全状態異常回復ポーションと」
ちがやの能力で万が一の時のために回復系のポーションを作りまくる
作ったポーションはそれぞれの無限マジックバックにしまいすぐ使えるようにする
「ルナ、この世界でもっとも貴重な鉱石ってある?こう、武器に使えそうなやつ」
「それならミスリル一択ね 魔法の杖の場合は世界樹で作った杖かしら?」
「ほなら、神にも対抗できるように作ったるな ほい ジェイソンにはやっぱりこれやろ」
「デカいナタ・・・!おぉ!」
「剣じゃないの?」
「ジェイソンが元々持ってた武器をミスリル製にして対神用に作り替えたやつや ステータスも大幅に上がる付与効果付きやで」
「ジェイソン、殺さないでね」
「わかっている」
「次にほい、うちのイメージで作ったけどこれでええか?」
「すごい!何これ神器!?いや、ちがやの力は神の力だった」
「あと防具は知らんからアクセサリーで防御力を底上げや」
「神獣エンシェントドラゴンよ、ちょっと攻撃してくれ」
「任せろ」ガキーン
「これはいいな 防具なしでこの防御力か」
「我の爪・・・」
「治したるで、ほい」
「助かった」
「ジェイソン、なんか素材ないか?」
「魔道具でも作るの?」
「うちの力は近ずかんとあかんからそのための発射台やな」
「えぇ!?まさかちがや、バビューンってとんでフェンリルに近付いて魔力を変質させるつもり?」
「うちは攻撃はできんから防御に全振りするからへーきへーき まぁ、避けられたらギャグ漫画みたいなオチになるけど・・・」
「ちがや さすがにそれは賛成できない いくらなんでも危険すぎる」
「そうだよちがや もっといい方法探した方がいいよ」
「せやけどな・・・」
「人の子よ 焦るのはわかるが一旦落ち着け お前は作戦の要だ」
「夫よ転移の鏡はどうだ?あれならあやつを移せば入れ替えられる 」
「どういうもんなんや?」
「2つの鏡の神器だ 1つの鏡に移したものともう1つの鏡に移したものを入れ替える転移の神器だ」
「入れ替えマジックか!つまりうちの近くに転移させてその隙にうちが魔力を変質させるーちゅーことやな!」
「それって一人足りなく無い?鏡を持ってフェンリルを移す人と鏡を持って私達の誰かを移す人そして移される人 3人いるわよね?自分で持つと鏡割れちゃうし」
「心配ない 我がやろう」
「我はフェンリルを食い止めるその隙に鏡を使え」
「人間にもなれたんか!?思ってたより若いんやな!」
「ふふ、こう見えておばあちゃんだから間違ってないぞ」
「そうなんかー!えへへ」
「私の魔法をちがやの思うものに変質させてみて」
「わかったでルナ!変質・・・変質」
「あ・・・できそうだったのに」
「コントロールができていないな 仕方ないことだ 神の力は簡単には操れないものだ」
「ルナ、小さい魔法でええから一杯だせる?」
「うん、今出すからね」
「ふぅ・・・」
「夫よ・・・あれは・・・」
「あぁ・・・」
「大丈夫や・・・怖くない・・・うちが助けたるからな・・・」ポンポンポンポンポン
「成功だ!成功してるよちがや!」
「うん・・・知ってるで」
「ちがや・・・その羽は・・・」
「へ?なんか生えとる!!?これは知らん!!」
「えぇ・・・」
「あの時のちがや別人みたいだったな」
「まぁ・・・すぐいつものちがやに戻ったけどね」
「ちゃんと記憶あるしウチはうちやで?」
「でも綺麗だったよちがやの蝶みたいな羽」
「ふふん!せやろせやろ!蛾と一緒にせんでや!蝶やからな!蝶!」
「そここだわるんだ・・・」