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胡蝶は決意する

「うちにしかできないこと・・・・」

ちがやは最初からその神獣フェンリルを助けてあげたかった

それは力の奢りではない

ただ何とかしてあげたいという優しい想いからだった

だから自分ならなんとかできるかもしれないと言われ嬉しかった

暴走したフェンリルは確かに怖い

ちがやは弱い 例え二人がいても負けてしまうかもしれない

怪我をさせてしまうかもしれない

誰かが命を落としてしまうかもしれない

そしてまだちがやは能力を使い切れていない

失敗したら全てを失う

この世界で手に入れた大切なものを手放したくはない

でも・・・それでも・・・

「うちがやる!!!!誰も死なせやしない!!だから!だから皆!!!うちに!弱いうちに力を貸してください!!!!」

真摯に頭を下げるちがやは覚悟を決めた

どう考えても一人ではだめだ

必ずどこかで失敗する

だから頼る 仲間を 家族を

一人で戦うんじゃない

皆で戦うんだ

だから 大丈夫 きっと何とかなる そう信じて

ちがやは地に頭がつくほど深く誠実に頭を下げた

プライドなんてない そんなものは豚にでも食わせてしまえと言わんばかりに眼の前の仲間達に

誠実でありたかったのだった

「ちがやは不器用だな、はは」

「へ?」

ジェイソンは当たり前だといわんばかりに笑っている

実際には見えていないが確かに笑っている

あの寡黙な男が声をだし笑った

「何水臭いこと言ってるのよ。私達は仲間でしょ?お願いなんかされなくても最初から一緒に戦うつもりよ。」

「その通りだ ちがや」

「あぁ・・・うちはやっぱり幸せもんやな・・・おおきに・・・おおきにな・・・ぐず」

「人間の子よ 我らも戦うぞ この問題は元々神獣のものだ 我らが見ているだけなど許されるわけがない」

「あんたら・・・」

「夫は傷を癒やしてくれたことを感謝しているようだ 本当に素直じゃない可愛い夫だ」

「ふふ、ほんまにおおきに!!ほなら、皆で神獣フェンリルを助けるで!!ええか!!?」

『おー!』


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