ホワイトなちがや邸
ちがやの屋敷で働くようになって1週間
使用人達はその待遇の良さに度々驚かされていた
まず、働くにあたって必要になる服と靴などの衣はすべて新品で快適に仕事ができるように支給された。
次に食は、朝昼晩無料で食べ放題だ。食事当番はルナを抜いた全員で交代制、あまり得意ではないメンバーには2人で組んで構わないことになっている。どれも最高級ホテルに劣らない美味しさだ。
そして住は言うまでもなくこの屋敷の一部屋を無料で提供されている。
しかもリビングや風呂トイレも自由に使ってよく娯楽も使っていいことになっている。
家族という理念を元に環境整備されているので実家にいるような安心感だ
そして一番驚いたのが土日は完全に休みで掃除などは当番制で決めている
その当番というのもルナ以外の主要メンバーから決められる
使用人は自分のことをしたり街に出たり自由に行動していいことになっている
また、仕事が終わった時も自由になる。
さすがに仕事中に外に遊びに行ったりはできないが早めに終わらせれば実質仕事はそこで終わりだ。あとから仕事が増えることもない。全くもって楽なものだ。
その上、給料もとてもよく働きに応じてぐんぐんと金額があがっていく。ちょっとしたいいところでも増額してくれるのでそこらの使用人より貰っていると思われる。
ちがや様に1度そんなに給料払って大丈夫なのかと聞いたらむしろもっと貰ってほしいと言われた
金があまりすぎて大変らしい
さすがSSSランク商人である
その他のメンバーもとても優秀なので総資産にするとかなりのものだろう。
衣食住無料なのも頷ける
それどころかもっと金使いたいからほしいものあったらいつでも言ってと頼まれた
稼ぎすぎるのも大変なのだろう
とはいえ、善意で聞いてくれるちがや様を利用するようなことはしたくない
靴が壊れたから買ってもらったりして少しだけだがちがや様の要望に応えることにした
ちがや様は商品開発もしている
私達が知らないような摩訶不思議な製品を創造の力で作られては試してみてと言われる
どれもとても便利で使いやすい代物ばかりだ
特に家事方面で助かっている
このようなものを神力でポンっと出せるのだからさすが神としかいいようがなかった
ここに来たばかりの時は、戦闘力ならジェイソン様が一番だろうと思っていたが今ではちがや様が最強なのではないかとすら思える
もちろん、ルナ様や聖女様も規格外だが、ちがや様だけは別格な気がする
それをジェイソン様に話すと嬉しそうにその通りと頷いていた
やはり私の目は来るっていなかった
そもそも邪神を封印できる時点でおかしいのだ
私は竜族でそれなりに強い方だが全く勝てる気がしない
ちがや様の妹だという聖女様ですら魔法の天才で神聖魔法まで使える
その上階級はすべて上級でこの前神話級も覚えたという
更に聖女の力も合わさってしまうのだから9歳だからと舐めてかかると痛い目をみる
古龍だけどしっぽ巻いて逃げるレベルである
とはいえ、皆さん本当に優しい方々なので恐れることは無い
ちがや様な聖女リリス様は孫のようで可愛いしルナ様も2人の姉のように振舞っていて微笑ましい
そしてその上のジェイソンは優しい父そのもの
その中に我々も混ぜてもらってるのだから幸せに決まっている
長いこと生きてきたがこんなに幸せを感じたのは初めてだ
のんびりしていて暖かい
皆が笑いあっていて距離も近い
種族は違えど家族なんだと思えた
でもその幸せを作ってくれたのはちがや様なのだろう
ジェイソン様も言っていた
中心にいるのはいつもちがや様だったと
だから今日も感謝しつつこの幸せな日々を噛み締めて生きて行こうと思うのであった