表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
112/148

リゾート地ブルースカイ

トレードフロントでの問題を片付け終わり、疲れ果てたちがや達一行。


商業国家の南部に位置するリゾート地、ブルースカイに旅立つことを決意した。


ブルースカイはその名の通り、綺麗な海と新鮮な海産物が有名なリゾート地で、休暇を過ごすのに最適な場所だという。


商業国家に来る前は泳げないという理由で避けていたが、疲れを癒すため、ちがや達は思い切ってブルースカイで海を満喫しようと考えていた。


ちなみにヴァルガは勇者の元に一旦帰ると離脱した


そうして、トレードフロントを後にし、馬車に揺られていざ海が見えてきた。


「おおお!海だ!」


夏の潮風が心地よい。


澄んだ青い海が広がっているのが見える。


ちがやは、大阪の汚れた海しか知らなかったため、この景色に感動を覚える。


「凍ってない!すごい!」


ルナもまた、少しズレた感覚で景色を楽しんでいる。


魔法国家で育った彼女にとって、海は氷で覆われていて、風も強くて寒いものとしてイメージされていた。


リリスも目を輝かせて初めての海を堪能している様子だ。


そんなことをしていると、街の門をくぐり抜け、ついにリゾート地ブルースカイに到着した。


王子とジェイソンは交代で馬車を運転し、仮面をつけているため、街の人々から時折見られている。


ブルースカイの住人たちは皆、日焼けをして健康的な肌色をしている。


南国らしいフルーツや海産物が売られている店が多く、観光客も多く訪れている。


馬車を預け、まずは宿泊するリゾートホテルへ向かう。


「屋台から美味しそうな匂いがする…」じゅるり。


ルナは相変わらず食欲旺盛で、屋台を眺めながら何を食べようかと考えている。


彼女を放置すると、いつもどこかに行ってしまうので、ちがやは肩を掴んで強制的にホテルへ連れて行く。


商業国家のギルドマスターによると、海沿いに石造りの大きな建物があり、それがリゾートホテルだという。


海に向かってまっすぐ進み、目立つ大きな建物を見つけた。


「ここがリゾートホテル!?でかっ!」この世界にもこういうのがあるんだな…。


そのホテルは、日本のホテルとほとんど変わらない。


石で造られており、長方形の柱が並び、非常に清潔感がある。


入口では、スーツを着た2人の男性が立っており、事前に商業ギルドからの連絡でちがや達を迎えてくれたようだ。


「商業ギルドから連絡があったと思うけど、うちがちがやや。」


ちがやが代表して話しかけると、丁寧にお辞儀された。


「お待ちしておりました。」


王城や公爵家とはまた違った、この待遇にちがやは感心する。


このホテルは、観光客を満足させるために特化しているように見える。


受付で手続きを済ませ、転移魔法陣の上に案内される。


魔法が発動し、一瞬で上層階に移動すると、広々とした空間が広がり、その前に扉があった。


ここがちがや達の部屋だろう。


魔法のカードのような鍵で扉を開けると、リビングがあり、人数分の個室が整っている。


VIPルームと聞いてはいたが、この豪華さに驚いた。


窓からは美しい海が見え、眺めも最高だ。


このホテルの最上階の宿泊費は当然高額だが、ちがや達はトレードフロントでの功績を評価され、無料で提供されることになった。


無料と聞いて飛びついたちがやだが、商業ギルドにとっては損失ではなく、むしろちがやの活躍によって多額の収益を得ているため、彼らにとっては申し訳ない気持ちもないわけではない。


しかし、ちがや達はそれを気にせずにリゾートを満喫することにしたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ