彼女を笑わせる事もできない僕は、本当に君に相応しい男なのでしょうか?
僕は付き合って2年になる彼女に今日、こう言った!
“君を笑わせる事も出来ない僕は、君に相応しい男なのかな?”
彼女は僕のこの言葉に笑った!
何が面白かったのか? 僕にはさっぱり分からなかったけど彼女は笑った。
そして彼女は僕にこう言ったんだ。
【何、馬鹿な事、言ってんの?】
・・・そう言ってまた彼女は笑う。
彼女は僕が冗談でも言ってると思っているのかと思いこう付け加えた!
『冗談で言ってないよ! 僕は至って真剣だ!』
・・・僕はそういうと? 彼女はお腹を抱えて笑い出した。
なんでこうなるのか?
*
僕は昔から真面目というか? 冗談も言えないつまらない男だった。
友達にも、“お前、つまんないよ”ってよく言われていたし。
好きな女の子ができても、まともに話も出来ないシャイボーイで......。
女の子を笑わせようと思い、“お笑いを見て勉強する事もあった!”
でも? いざ実践になると、顔が引きつって笑わそうと思っているのに
逆に女の子に引かれて皆、僕の前から居なくなることが多々あった。
だから僕はつまらない男なんだと諦めていたんだ!
・・・でも? 今の彼女は、僕と一緒に居て楽しいと言ってくれる。
無口であまり笑わない僕と一緒に居て、楽しい?
僕は不思議で仕方なかった。
僕は自分でもつまらない男だと認めているというのに。
彼女は僕と一緒に居て楽しいと言う。
彼女の笑いのツボは、おかしくなってるのか?
まともじゃないよ。
僕は面白い人間じゃない!
君を笑わせる事もできないつまらない男なんだ!
それなのに、僕と居て楽しいって有り得ないよな。
『あのさ、今度! 私の友達に会ってほしんだけど?』
『えぇ!?』
『“皆、彼氏連れて来るんだって!”』
『・・・べ、別にいいけど、僕はつまらない男だよ。』
『また、そんな事言って! フー君は面白いよ。』
『面白くないって!』
『いつも私を笑わせてくれるじゃん!』
『面白い事、言ってないけどね。』
『フー君が気づいてないだけだよ。』
『気づいてない?』
『十分! フー君は楽しい人だって! 自信持ってよ。』
『・・・・・・』
『頑張っ!』
『・・・な、なんだよそれ?』
“彼女は僕の彼女だから、甘く見てくれてるだけかもしれない。”
でも? 彼氏を連れて来る場所で僕みたいなつまらない男が居たら?
皆、僕をつまらない男だと思うに違いない!
僕は土壇場で彼女にやっぱり行きたくないと言ったのだが、彼女は
受け入れてくれなかった。
『大丈夫、大丈夫! 絶対にフー君は面白いから!』
『・・・・・・』
僕は少しテンションが下がりながらも彼女に連れられて彼氏同伴の
飲み会に参加した。
既に僕と彼女がお店に入ると? お店の中にはもう皆集まって
飲み会は始まっていた。
『ごめんね、遅くなっちゃった!』
『いいよいいよ、そこに座って。』
『うん!』
皆、既にお酒が体に回り気分が良くなっている。
僕は黙って席に座りお酒を飲み始める。
どんどん皆も僕もお酒が回ると? 一人の誰かの彼氏が
僕に絡んできた!
『・・・えーと? “ミソノちゃんの彼氏さんだっけ?”』
『・・・え、えぇ!』
『“面白い事、言ってよ。”』
『無茶ぶりしないでよ!』
『そうよそうよ、酔ってんの?』
『酔ってなーい!』
『酔ってるじゃん!』
『はい! 面白い事言って!』
『もうやめて! ごめんね、ミソノ! ウチの彼もう酔ってるみたい!』
『俺は酔ってない!』
『はいはい!』
『“僕はまだカルアミルクを一杯しか飲んでないんだけど。”』
『えぇ!?』
『あははははっ~』
『面白いねぇ~!』
『何? ミソノの彼氏サイコー!』
『笑えるんだけど!』
『・・・・・・』
『“だから私が言ったでしょ!”』
『・・・ううん、』
・・・僕の一言で、皆が笑い出した!
どうも僕は面白い人間になったようだ!
皆が笑ってくれて嬉しい! 彼女が笑ってくれて嬉しい!
僕は面白い男なんだ!
“彼女を笑わせる事もできない僕は、本当に君に相応しい男なのでしょうか?”
これからはもう撤回しよう!
僕は彼女の言う通り面白い人間なんだ、もっと自信を持っていい!
僕はこの時、初めて自分に自信を持てたんだよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




