スキーニエル
少ないです、もう一話更新します
それまでリューズの手を握り、継続的に回復術をかけ続けていたアイネ。
死に際のリューズの姿が目に焼き付き愛する者の手を離せないでいた。
それでも目に映る。クランコ達の姿。
唇を噛み、私達は守られているのだと実感する。皆が皆んなを生かすために戦い続けている。
しかし魔狼の一撃一撃が仲間の灯火すらも削っていく。
―――失う。
目の前でまた失ってしまうかもしれない。
そんな喪失感に囚われ、紛らわせるためにリューズの手を力強く握った。
「リューズ……」
このままでは全滅。
あんなに楽しんで話をしたジュネにみんな。
いずれは自分、リューズさえも。
死にたくない。死んでほしくない。
心の中を駆け巡って色々な情景が瞼の裏に流れる。
その思い、──特に愛する者への想いが鍵となり、アイネの中に眠る力のトビラをこじ開けた。
──ふと、立ちがあったアイネが紡ぐ。
それは頭に流れた1つのメロディーのような言葉。
「―――………ヤリマ・―――レィス・アルディマ………ヘィ……勇王聖器」
言葉と同時にアイネの中から何かが発現する。
それは淡く光輝いた。
光は徐々に光度を増しアイネの姿を隠す程の光量となる。
―――刹那。
眼に染みるような輝きは飛び散りアイネが姿を現す。
手には光輝く大銀剣、赤髪が映える装飾を施されたクラウン。
白を基調とするプレートにグリーブ。
力を受け継ぐ者に送られる右手の甲への刻印。
刻印が飛び散る光を集束させ、光の魔闘気へと変わる。
「ちょっと待っててね、みんなを助けてくるから」
力を覚醒させた少女はみんなを救うため力を奮う。




