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審判の日

説明くさくなります

  



【──審判の日の壁画だと思われます】


(なんだよ……そ、れ?詳しく教えてくれ)


【只今、知識解凍適合中な為、ワタシも整理しながらの会話となります】


(ああ、大丈夫だ。頼む)



【──審判の日は今より三千年前にこの地で起きた出来事です。神と呼ばれる者がマスターの世界に牙を剥き、人類を滅ぶ寸前まで追い詰めたのです】


 クリエイトが喋る内容が脳内を駆け巡る。

 いやいやちょっと待ち、それじゃ。


(ちょっと、まて。それならここは異世界じゃなく、……地球なのか?)


【イエスマイマスター。地球という星で間違いありませんが、人類内容が大きく変わってしまっている為、ラーグラストア異世界という認識でも間違いではありません】


(情報が、全く追いつかない……神? 内容が大きく変わってるってどういう事だよ)


【神は高次元編集者神です。本来は土台設定を創り、見守る役割を担う者が突然人類に介入し、また編集を行った──……それが審判の日】


(やばい。やばい。頭の中がぐちゃぐちゃだ。……でも滅ぶ寸前だって言ってたよな? 生き残った人達がいるって事だよな?)


【イエスマイマスター。神の再編集により地形が変わりあらゆる連鎖が途絶え、世界に新たな素としてエルフィズマナが生まれました。その代償として魔物、魔人、魔獣が同時に誕生します。それにより人類は淘汰されていく、……はずだったのです】


(はずだった?)


【えぇ。再編集、それによって地上に新たな現神人が生まれるのです。名は創造神リウムと言います。生まれ落ちたリウムは膨大な知性の塊でした。そして気づくのです。自分の親にあたる高次元編集者はこの星を滅ぼそうとしている。自分が生まれたこの星を……それに耐えきれなくなった神は反抗を始めます。リウムは神ではなく、悪魔となり人と手を組み対抗するのです】


(悪魔……?)


【神から生まれた高次元編集者は本来なら神と同類。しかしエルフィズマナというリソースから生まれた神リウムは親を裏切り、人間と手を組み悪魔という存在になったのです。いわば神に対抗する悪魔神と人という図式に】


 クリエイトの話が既にファンタジーを超えたファンタジー。それがつよしの死んだ後の話なのだから。尚更の事。


【しかし人の手だけではどうともなりません。だからこそリウムは戦える戦力として三人悪魔を創りだします。それが後に氷神シヴァル、雷神インドラル、時空神スクルドールと呼ばれる者達です。ソースを人とし神の力を分け与えた悪魔達。そしてリウムに知恵を貰い人類が創りあげたのがワタシ、……智王クリエイトのようです】


(ッ!そこで、クリエイトが出てくんの!? そこまでの戦力が出来たならその……高次元編集者だっけな?勝てそうな気もするけど……)


【神はあくまでも編集者、戦う為には生命体とならなければなりません。遊びの一興だったのでしょうが、生命体となり悪魔とぶつかります。結果、リウムが勝利し封印したのですが、その際に飛び散った神体、その災禍により世界は厄災級の魔物で溢れかえりました】


(厄災といえば、序列魔のことか?)


 最近討伐したアルガモを思い出す。

 あれは人為的なキメラだったけど。


【そうです。序列魔と呼ばれている神の一部です。余りに強すぎる魔物達だった為に人類の生存圏は端へ、端へと追いやられてしまいます……ですが時空神スクルドールが命のリソースを使い次元の壁を作ったのです。それもここ何百年で弱まりつつあり、厄災の侵入を許してしまったのが今代の序列魔という事です】


(でもアルガモは人の手によって生まれた厄災なのに序列魔だよな?)


【この内陸で現在確認されている序列魔は二十八魔です。そして人の手によって生まれた序列魔はアルガモだけ。あれは合成魔物キメラでしたが黒蛇は外陸の厄災です。人の手によって持ち込まれたものでしょうが、人によって手懐けれるものではありません──】


(て、事はスクルドールさんが創った次元の壁の外には厄災がうじゃうじゃいるって事?)


【イエスマスター。今、内陸で確認されている序列魔級の魔物が、外陸では一般的な魔物になります。次元の壁以降は別世界です。今でも人の生存圏ではありません】


(それはそれでヤバイ話だな……で、さ。その後の話はどうなったの? 神に勝って終わり、なわけないよな?)


【えぇ、雷神インドラルと時空神スクルドールは人類を守る為に動き、悪魔リウムと氷神シヴァルは神との決戦に二名で出向きました。先程言ったように封印に成功したのですが、散らばる災禍の渦に飲み込まれニ人は生き絶えます。厄災の雨は神をも殺す程強かったと言います。

 残された雷神インドラルは撒かれた厄災の魔物から人類を守り戦いますが、やはり数の圧倒的暴力の前に人類と共に後退していくのです。そして時空神スクルドールと話し合った結果、一定の場所に魔防壁を引く事に……それが先程の内陸と外陸の隔たりとなった次元の壁です。その次元の壁を引くにあたって壁が生成されきるまでの間、壁に近寄る厄災を殺し回ったのが雷神インドラルです。雷の如く走り抜け、途方も無い距離をカバーし続けました。そして時空神スクルドールは命をかけ、途方も無い距離の、次元の壁を生成したのです】


 クリエイトは思い出したように話を続ける。


【そして雷神インドラルも内陸に残った厄災を討伐し回るのですが、毒龍ヒュドラとの死闘により命を落とします。その命を落とす瞬間に自分の魂と共鳴しあう魂を掴みとり、記憶と力と、そしてワタシを託し死に絶えたのです】


(インドラルはなんで自分の力を未来に渡したんだ?)


【──勝手な話かも知れませんが、人々を厄災から守って欲しかったのでしょう。それが"たまたま"ですがマスターに受け継がれた。あの世代を知り、この世代に生まれ変わる……自分と似た魂を持つ人に】



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