踏み潰されたら赤子でした
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生ぬるいような暖かいような。
母親のお腹にいるような安心感。
まあ、その当時の記憶なんてないだけど。
とても暖かく浮遊する感覚の中、俺は意識を少しずつ取り戻していく。
でも少しばかり身体が動かしにくい気がする。
あの怪物の踏み潰しを間一髪避けれてて、誰かに助けてもらった。
だが後遺症が残ってる、そんな感じじゃないか?と俺はあの後の事を考える。
取り敢えずこの安心感、………目でも開けてみるか。
目をゆったりと開けてみると、眩しい限りの光。
ああ、お天道様の下。
ていうかここどこだ?
薄っすらと見えるのは太陽のような眩しい光と沢山の緑が成った枝木?
どうなったんだ、俺は………そんな事を思いながら立ち上がろうとする。
あれ?あれ?
体が全く持ち上がらない。
というか腕も足もまともに動かせる気がしない。
「ぁぅ、ぁーぁ」
ちょ、待て………
なんじゃこの声。
まともに発声する事も出来なくなってる。
どうなってるこれ?
目線だけを軽く動かし観察する。
木、緑、……今いるところは木が沢山生えている。それだけはわかる。
森?いやいや何処だ、ここ。
ミシィミシィ―――
なんとも言えない感覚に悩まされていると足音と思われる草木を踏む音。
次第にその音は大きくなり草を踏む音と共に俺の目の前に止まった。
白髪のおじいさん?
とりあえず助けてと。
「ぁぅぁぃぁー」
「なんじゃなんじゃ? なぜ赤子がこんな所に捨てられておる」
そう言っておじいさんは俺を抱き上げた。
それと共にアホみたいな睡魔が襲ってくる。
ヤバイ、耐えれない……おやすみ。




