表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
国守の愛 第1章      作者: 國生さゆり  
11/92

富士子編  11 会長室


  シーン11 会長室



 国男は黒のハーマンミラーエンポディチェアに座り、盾石グループの前身である盾石商店創業者、祖父の盾石幹雄(タテイシ ミキオ)が特注し、国男の父・盾石敏夫(タテイシ トシオ)から自分へと受け継がれた飴色の屋久杉のデスクを、右手の中指でトントンと打ちながら、内線電話を使って樽太郎と話していた。



 「そうだ。今夜の中村議員との食事会をキャンセルしてほしいんだ。ああ、わかってる、樽太郎。ああ、それも承知している。それから、今夜は運転手を使いたくない。その手配も頼む。いや、車は私が使う。急な変更ですまない。お願いしたよ」 と言って受話器を置くや、国男は遠い目で考えを走らせる。



 “ 会うしかない” そう、そう決めて、スーツの内ポケットから個人スマホを取り出し、覚えている電話番号を入力し始め、相手が出ると国男は「ゼネラル ダイナミックス社、ロバート・ゼロさんですか?」と確認した。



 国男はまたデスクを右手の中指で打ち始め、相手の話を聞くうちにリズムは崩れ「用意しました。今夜は20時くらいでどうですか? 前回とは? ああ、そうですか。違う場所ですか、芝浦倉庫の、、ああ、あそこですね。いつも通りにこちらから合図させて頂きます。合図がなければ日を改めさせてください。では」と言ってs電話をOFFにする。



 国男は、背中に冷たい汗が ツーっと一筋流れたのを感じた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。





― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ