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緑の女王
とある異国のとある地方の小さなお城。
その女城主である私は、ドレスをゆさゆさと揺らしながら、今日も今日とて城のなかを仕切っています。
緑の髪に緑の瞳の私は、ドレスにアクセサリー、靴もネイルも頭の先から足の先まで全身緑、この城に来てからずっとこのスタイルで、緑の女王なんて呼ばれたり。
今も部下に指示しながら、窓に映る姿に満足しています。
ふと窓の外が気になり見てみると、息が止まりそうになりました。
細い脇道に、小さな女の子の人形が落ちているのです。
私は怖くて怖くてたまりません。
なぜなら、十年前も同じ事があり、その時に誘拐事件がおきたからです。
その日から、毎日違う人形が道に落ちています。
少しずつ、お城に近づきながら…。
ある日、全身紫をまとった女性が訪ねてきました。
徐々にやつれてく、私を心配したこの国の女王です。
これから二人でこれからの対策を練ります。
どうかどうか、何も起きませんようにと祈りながら。
ここで目が覚めました。




