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5 チーン!

レンジの中で淡いオレンジ色の光を出しながら例のオニギリもどきが回りだしたときは少し不安を感じたが、どうやら無事解凍できたようだ。


やっぱりどうみてもこれただのオニギリだよなぁ…。そう思いながら、上から下、左、右へと包装をはがしていく。すると中からフワフワ浮かぶ光の玉みたいなのが出てきた。


「なにこれ?」


俺がそうつぶやいた途端、その光の玉は俺の口めがけてすごい速さで飛んできた。


「げほっげほっ。」


光の玉なので実体はないのだが反射的に咳き込む。


「一体何なんd」


そう言いかけたとき頭の中に膨大な情報が流れ込んできた。

もし生前にこれだけの量の情報が頭に一気に流れ込んできていたら、頭ん中が爆発して死んでいたかもしれない。

そう思わせるほどの膨大な量だった。


「まあ実際、あなたが死ぬとき頭が爆発しそうな衝撃受けてましたけどね。」


あいつが何か言っているが気にしないでおく。

今更事故で死んだ時の記憶なんて思い出したくもない。


「ではマニュアルも受け取ったみたいですし、異世界が完成したら呼んでください。」

「つくるときは一緒にいないのか?」

「つくるときまで一緒にいたら、異世界が完成した時にすぐ全ての問題が解決できてしまいますし。」

「どの製作段階でその問題の原因が発生したか分かっちまうってことか。」


それでは神としての仕事にならないだろう。


「あそこにあるベルをならせばすぐあなたの頭の中に飛んできますから。」


頭の中であそことか言われてもどこだよ!って感じだが、おそらく異世界メーカーから少し離れた場所に置いてある、あのファミレスにある呼び鈴みたいなやつだろう。

あれを鳴らせば飛んでくるとかファミレス店員みたいなやつだな。


「では、異世界づくり、頑張ってください!」

「お、おい!」


あいつの反応が消えてしまった。どうやら行ってしまったみたいだ。

今まで話し相手がいた分、一人に戻るといっそう孤独を感じてしまう。


「独りぼっちは寂しいだろ…」


思わずどっかの魔法少女が共感してくれそうなセリフをもらす悟。


「いいよ、一緒にいてやるよ…とはなりませんよ?」

「まだいたのかよ!さっさと行けよ!」

「では、本当にさようなら。」


その声が聞こえた瞬間、頭の中から何か飛び去った気がした。

ふぅ…やっと落ち着いた。


「さて、つくりかたも分かったしさっそく始めるか!異世界づくり!」


さっさと終わらせてあいつとまた話したいなんて思いは全くない…こともない。

男のツンデレとか誰得…

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