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北地からの魔法使い  作者: 雅毒
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04.

◆◆◆◆◆



  古き伝統により学徒は黒曜石の柱の魔法使い最高位の称号『バトルメイジ』として名を乗りたいであれば最終テストを達成しなければならない、その最終テストを達成するために、学徒たちは院長に指定される題目をクリアし、成果を評価されてから初めてクリアとする。


学院の方からは学徒の実力を見極めるためにこの最終テストの用意した、そして内容は学徒の実力を合わせって設定していたはずだか、歴代のバトルメイジたちのクエスト内容を参照すとどれも無理難題のレベルを達していた、たとえば学院のバトルメイジ名簿の記録によると前は単独でワイバーンを退治する先輩バトルメイジがいた、あの完全なパーティを組んでやっと戦える相手を魔法使いの最終テストとして提出するなんで実に正気の沙汰とは思えない、しかし同じ記録によるとワイバーン討伐は見事完成したという記録が残された......そしてかの先輩はバトルメイジの称号を得たらすぐ学院から出ていた、もしいつか出会えたら是非記録の真偽を聞いてみたい所だ。


  最終テストはどれも『本当にクリア可能なのか!?』と思わず疑問を感じてしまうほどけれど、私はそれを挑戦したい、何が大物を倒して、そして『バトルメイジ』として名乗りたい、だけど何時までもライロズ院長は私に許可をしてくれない、だが、確信は無いけど、今夜は何が変わる気がする。


  今は自室のクロセットの前で戦装(せんそう)の準備をしている、愛用のローブと学院のシンボル付きフードはすでに着ていた、何本の霊薬と植物図鑑を鞄に入り、戦装の仕度はこれで完了とする、学院の魔法使いたちは軽装で行動することが多く、いつでも動けるように教われるから。最後は目に付くのは使い慣れたブレード付きのスタッフと出かけるときの必須品のマスク、例え変人が多くの魔法使いとしても、これでもかなりトリッキーな部類に入るだろう、暗い部屋の中で、丁寧に磨いだスタッフブレードが冷たい光を放って輝いてる、この武器を見てると、いつもあの試合後のことを思い出す。



「残念ながら、二人の試合結果は不合格です。」


  ライロズ院長無感情な声で私たちの実戦演習の成績を告げた、私とヨーゼフは何も言えずに、ただ顔を伏せるだけ、試合は既に30分前に終わったこと、今更何を言おうと結果が変わらないことぐらいは分かってる、試合終了からマナーを回復するは全くしてない、ヨーゼフのやつも同じマナーがほぼ空っぽの状態だろう、震えてる足を見ればすぐ分かる、そんなボロボロな二人は院長室に呼ばれた。


学院の中心と言っても良い院長室の内装は極めてシンプル、本がぎっしり詰まった大きいな本棚は何台があって、書類を書くのデスクは巻物やインクが散らかってる、ここは学院院長の部屋というより学者部屋の表現に適しているかも知れない、しかしこの部屋の中にもっとも注目すべきものがあるといえば、それは部屋の一角に置いていた絵具と大きいなキャンバスだろう、地面にもこぼれたペインがあった、しかし作品は見当たらない、多分私たちが来る前にどこに収まってしまったかも。


「不合格の理由、君たちは分かりますか?」

無遠慮に部屋を眺める私にライロズ院長は机の後ろに厳しい顔で問い詰めた。


「・・・・・・」

院長室は静寂に包まれて、聞こえるのは三つの呼吸音だけ、重い、この学院は私三人しかいない錯覚するほど無言の圧力。


「ヨーゼフ君、またマナーを残ってるかい?」

「いいえ......全部使いました。」


ヨーゼフは悔しそうな表情をする、彼の顔を見ていると何だが申し訳ない気がした。

「マーカス君はマナーを使い切るを問う前に別の問題があるのようだけど、一応聞いてみましょ、マナーは残ってますか?」

「俺も全部使い切った......ちょっとちょっと!一応って酷くないですか!?」


ライロズ院長に誤魔化すつもりは無い、そんなことしたらすぐ見破れるから意味が無いぐらい分かってる、けれど別の問題は何なんですか!?

私の抗議は無視され、ライロズ院長は話を続けた。

「もし、先は訓練じゃなく実戦でしたら、マナー使い切った二人はどうなること分かりますか?」

「戦闘中、マナ切った魔法使いは優先狙われる。」ヨーゼフはすぐ返事をした、さすが優等生。


  これは授業中何回も聞かれた、何回も聞かれたけど、しかし激情に駆られて、血が昇った途端、教えも何も忘れて頭の中にはただ魔法も何でも使って目標を倒すことしか考えなかった。

そして全力を使った結果は、立つことさえままならない身体になって、他人ところが、自分を守ることさえ出来なくなる、戦闘中マナーの回復手段は極めて少ない、例え近距離戦闘能力を有しているバトルメイジさえもマナーが無くでは長く戦えない、だからよほどの状況ではない限り、戦闘中の魔法使いたちはいつでもアクシデントに対応できるために、全力を出すことは無いようマナーを温存する。


「すばらしい答えです、だけど先の訓練戦で二人はマナーを使い切りました、それは何故でしょう?それともヨーゼフ君、君は全てのマナーを使い切っててもマーカス君を倒さなければならない理由がありますか?」

「いいえ、そんな大層な理由などありませんが......ただ。」

「ただ?」

「ただ、マーカスと真剣勝負が出来て嬉しかった、つい熱中過ぎて学院の教えを忘れてしまいました。」

「なるほど、分かりました。」


ヨーゼフのやつ、何時から戦闘狂になったのか?前はこんなキャラではない気がするが......


「マーカス君、君はどうですか?訓練中マナーを使い切った理由は何ですか?」

「......別に、ただ、ヨーゼフに勝ちたいだけだ。」

「ほぉ?詳しく聞かせてくれるかな?」

「ヨーゼフは出身が良くて、学院の成績が優秀、電気のマナーも扱える、いつもニコニコして大人気だし、しかも背が高い!そんな高いところに立ている人に勝ちたい!俺のような一般人でもいつか彼が立っている高みに立ちたい!」


ヨーゼフは私の話を聞いた後、すこしビックリした表情をした、けどすぐいつものニコニコに戻った。

「理由が分かった、が、どれもマナーを使い切った言い訳になれませんから、不合格の決定は変更なしです、これから二人お互いの実戦訓練は禁止する。」

「ええーそんな......」

「そんなの横暴だ!」


「二人は勝負を決めるより、先に話し合うべきと思うけど、考えることを伝えたいなら、スペルを乱射するより言葉の方がもっと相応しいと思うけど?」

「......分かりました、マーカスと少し話したいことがありますから、そうさせてもらいます。」

「チッー仕方ないな。」


「まぁ、そんなカッガリしないでください、練習試合の機会はこれから幾らでも可能からね、さて、次は本題です、むしろ今回二人をここまで呼んでいたのはこのためと言っても良い。」

「はぁーこれ以上大事な事あるわけなぃ......ある。」


そういえばそうでした!勝負のことばかり気を使って、ライロズ院長が提出までは完全に忘れていた!何でヨーゼフの雷撃は私に命中直前消えた?


「どうやら思い出したようですね、しかしこれは説明より実際やってみる方が分かりやすいでしょう。」


そう言って、院長先生は回復のスペルを唱え、私とヨーゼフに放った。

先の演習が激しかったのせいなのか、ヨーゼフの体と両手の方は掠り傷を負った、出血は少ないけど、やはり早めに治療をして欲しい、そしてライロズ院長が唱えた回復魔法の薄緑色の光は彼の体に照らして、見ているうちに傷がゆっくり回復していた。

「弱効の回復促進魔法だから、傷口のところは少しだけ痒いかもしれません、完全回復まで掻く事を禁止する。」

「......分かりました。」ヨーゼフは何も言わないけど、我慢して赤面になったところって、あれは相当痒いらしい。


暫くしたらヨーゼフの治療は完成した模様。

「はい、もう大丈夫です、またどこが痛むところがありますか?」

「いいえ、もう完全に回復しました、ありがとうございます学院長。」


「さて、次は俺の番だな、これぐらいの掠り傷なら、いくらでも平気だからな!」ヨーゼフに負けたくないから強気を装って自分は本当に馬鹿だなと思う。


「......」「......」しかし私の言葉に何の反応も無く、ひたすら沈黙する二人

「な、なんだよ?農村の子供を甘く見るなよ!?本当にこれぐらいの傷は我慢しなくでも平気だからな!」


「......りょうしましたよ。」

「えっ?」


一瞬、ライロズ院長の言葉がよく聞こえなかった。

「マーカス君、君にも治療魔法をかけましたよ、ヨーゼフ君の治療と同時に。」

「なっ・・・・・・!」


慌てて自分の傷口を確認をした、背中は見えないが、飛ばされた時の掠り傷はまた痛みが感じる、ヨーゼフの雷撃魔法を避ける時、地面に擦れたとき肘の傷もまた治っていない!

「どうして?どうして全然治ってないの?」

「......。」何も言わず、ただ静かに私を見つめているライロズ院長と対照的に酷く動揺したヨーゼフ。


「ち、治療魔法もう一度お願いします!院長先生!絶対どこか間違いました!もう一度かけたらきっと全部治すからぁ!」


「生命のエネルギーを高めよ!この者に大いなる回復を!」

  ライロズ院長は更なる強力な回復魔法を唱えた、彼の手に収束するマナーの流れだけでそれを確信した、今度は絶対大丈夫だ!

今度はしっかり回復を見届けるようライロズ院長の手を見ていた、しかし治療魔法のマナーは私の体を接触瞬間は消えてしまった、まるで最初から何も無かったように消えてしまった。


「―――・・・・・・えっ??これはどういうこと?治療魔法は消えた!?」


「やはりですね......どうやら君の体はマナーを消す体質になってしまたのようです......いや、また結論に至っては早かったな。」

「マーカス、落ち着いて考えるんだ、さっきの試合で何が起こったこと覚えているのか?」


  さっきの試合......?何を言ってるんだヨーゼフ?お互い最後のスペルは派手にはずしたではないか?

......あれ?本当にはずしたのか?


ライロズ院長とヨーゼフの声が遠くに聞こえる、代わりに頭中は記憶の断片が繋がって、やがて連続的な記憶になる、先までどうしても思い出せない記憶が明晰になり、試合中の起きたことははっきり思い出した。



◆◆◆◆◆

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