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last game  作者: ぼくちん。
1/1

生きる悲しみと死の不快さ

あいつ、死んだよ。

その1言から、僕の初々しい生活は始まった。


でも、いつからだろう。

人を愛する事に飽きてしまったのは。

いつからだろう。

人に愛される事が苦になったのは。


どのように説明すればいいのだろうか、

RPGゲームを始めて5分でラスボスが登場するような感じだろうか

野球を始めて3日でメジャーリーガーの速球をホームランしろと言う感じだろうか

聞いた事のない、アフリカの国の首都を答えろと言うか、そんな不可能に近い出来事が次々と起こり

そんな、問題に答えをいくつもだし、

どれが正解に1番近いか考えながらそのいくつも出した答えの中から1つを選ぶ単純な作業をしていた。


ゲームが得意な人は始めて5分でラスボスを倒せれるかもしれない。

ホームラン何て、まぐれがあるかもしれない。

1000回打ったら1球くらいはホームランになるかもしれない。

アフリカの首都なんて、その道の専門家に聞けば答えなんてすぐに出る。それでも分からなければ調べればいい。ただそれだけだ。


ふと考えた、なんでこんなに不可能に近いと思えた事でさえも解決策が見つかるのに

僕の深い悩みには誰も、答えを出してくれない。

誰も、解決策を出してくれない。

ただ、外に出たい。皆んなと笑いたい。

充実はしなくても、楽しいと思える日々を過ごしたい。何で、こんな簡単な問題に誰も答えを出してくれないのだろう。何で、解決策をだしてくれないのだろうか。そうだ、僕の側には誰もいない。


僕の中の大きな1歩は、すぐに起こった。

歩いた、歩いた外を歩いた。

歩いた、歩いた街を歩いた。久しぶりの外は

輝かしくて、心地よくて青々しかった。

久しぶりの太陽さんは前に観た時も近い存在のように感じて手を伸ばして触れる事が出来るような感じがした。

でも、すぐに疲れたので近くにあった売店を見つけた。

「お茶を1つ下さい」

「はい、120円ね」「はい。30円のお返しね、ありがとう、また来てね」

「また来ます」

家族以外の人と久しぶりに話した。

売店のおばさんに恋をしてるのかと思う位胸がドキドキした。ただ、緊張していただけだでしょ。と自分で会話をして自分で解決をして少し微笑んだ。

ふと、気づいた。ありがとうっていつぶりに言われたのだろうか、でもそれは後から考えればいいか。

僕は久しぶりに約束をした。

また、売店に来るという約束を

また、お茶を買うという約束をした。

こんなものは約束とは言わないかもしれない

でも、そんなものは関係ない。

僕と売店のおばちゃんはさっき約束をしたから。


その日は少し、外を探検した。空を探検した。


久しぶりの探検は嫌な結果で終わった。

よく言う、家に帰るまでが遠足と言うならば

家に着く前の、最後の交差点で車に跳ねられたかのように

「奏太遅かったじゃない。どこかに行ってたの?」

「丸尾くん、丸尾修平くんが死んだらしいよ。」

感情のない言葉で事実を報告する母

そして、声も出ない僕にたたみかけるように

「自殺らしいよ、部屋で首を吊ってたらしいわよ。」

もう、これ以上誰の言葉も聞きたくい。

急いで、部屋へと戻った。

そして、葬式が行われる次の日の朝まで

部屋から出る事はなかった。

修平とは小さい頃からよく遊んでいた。

色んな、約束をしていた。

でも、修平はその約束を破った。

ほとんどの約束を守るのではなしに

ほとんどの約束をに裏切った。


人間とは色んな約束をする

その、約束のほとんどは相手を喜ばせる為の

手品のような物で、だが手品にはタネがあるが

約束にはタネがない。

でも、唯一同じな所がある。

手品は成功して当たり前、約束は守って当たり前

だか、失敗したりその約束が破られた時に

初めて、その約束がどんなに無謀でどんなに果てしない約束だったのか気づくと思う。


あ、売店のおばちゃんとの約束は

ちゃんと、ちゃんと守る事が出来るのだろうか…

あ、そんな約束をした事ですら忘れられているのだろう。


葬式の朝、いつもより早く起きて顔洗い歯を磨いた。

朝の香りはいつもより、

新鮮で穏やかな香りが漂っていた。

多分、着るのが最後であろう、

中学校の制服を着て乱れいた髪を水で

濡らして元どおりに戻した。


修平は僕とは真逆の性格で

友達が多かった事もあり、葬式には沢山の人が来ていた。人間はいつか死ぬのだろう。

僕とは真逆で、明るい生活を送っていた

修平がまさか、自分から命を落とすとは

これっぽっちも思っていなかった。

誰にでも、悩みはあるものだろう

さて僕よりも、もっと深く暗い苦しい闇の中にいたのだろうか、何で同じような闇の中にいは僕が気づいてあげれなかったのだろう。


棺桶の中に居た修平の顔をみた

切なくて、苦しくて、死ぬまで悩んでいた

ようには全く見えなかった。

遠足を次の日に備えた小学生みたいに寝ていた。

でも、その楽しみも起きる事はなく、永遠の眠りにつく修平に最後の言葉を言えなかった。


いや、正確に言うと感謝の言葉を1言だけ言えた。

棺桶が火葬場に行く前に、帰って来るときには

骨になって帰ってくると思った

その時に、心の中で「ありがとう」と素直な気持ちで言えた。


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