わんでれ
ありきたりヤンデレ第一段!
どこかで見たようなベタ~なお話ですが、こういうのが好きです。ただ、もっとヤンでほしかった……。
きっかけはなんだったか、むしろあったんだろうか―――
時を戻せないことなんか知ってる。何もかもを信じてた子どもではないから。
でも、時を戻せるとしたら、あの時の私に言ってやりたい。
全力で逃げろ!んで家から一歩も出てくるな!と。
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私こと、鷲尾美羽は自他共に認める優等生だ。
美容院に行く時間と労力と金銭がもったいないという理由で母に切ってもらってるために背中まである髪を、左右で二つにまとめ、化粧はしない。スカートは校則ギリギリの長さで、着崩したりもしない。
少しでも内申書を良くしようという下心満載で、学級委員という名の雑用係りをやり、来年になったら生徒会の書記か会計辺りになろうかと画策中。
授業中も、寝たり喋ったり漫画なんか読まず、ただひたすらにノートを書き、わからないことは先生に聞き、成績も常に上位に入るようにしている。
でもすんごい『ザ・優等生!』になると、途端にいじめられるかもしれないから、人付き合いもちゃんとしてる。友達だっているし。
私の努力の甲斐あって、クラスメイトからは『委員長』と呼ばれるようになったし、先生からも信頼を勝ち取ることが出来た。
なぜ私は優等生なのか。
それは偏に私が現実主義者だからだ。
若気の至り?なにそれ諭吉さんが降ってくるの?
そんなもの、鼻をかんだティッシュに包んでべちょべちょにして返してやるよ。
私が現実主義者になったのは、歳が離れた兄が、『若気の至り』やらで、思春期に入った瞬間からグレたからだ。
喧嘩は日常茶飯事、警察沙汰もちらほら。暴走族に入ったかと思えば、トップ争いの最中でやられてしまい、あえなくポックリ。
その尻拭いをさせられてた両親は、悲しみの中にも安堵感があったようだ。それもそのはず。結構な大手企業の、それなりの役職についていた父は尻拭いの度に会社から圧力がかかり、兄の死と同じくして会社を辞めた。今はそこそこの企業でそこそこの役職に就いている。
母は箱入り娘で、大事に大事に育てられてきたため、兄の非行に毎日嘆いていた。何が駄目だったのか、自分が悪いのか、どうすればいいのか、考えあぐねて、自殺未遂までした。
その一連のやり取りを、幼かった私は見続けた。目を逸らすことなく、また塞いでもらうこともなく。
お分かりだろうか。こんなのを見せ続けられていれば、現実主義者にもなる。私だけは真っ当に生きていこうと。反面教師とも言うが。
昨今の世の中は『学歴じゃない!人間中身だ!』なんて風潮があるらしいが、そんなのはごく一部だ。
やっぱり職に就こうと思えば大体は大卒以上だし、大学でも有名なとこならどこの企業もその人材に期待する。要は昔と変わらず学歴が物をいうのだ。
だとすれば、それなりに名の知れてる大学に行かなくては。あ、日本三大大学なんて無理。自分の学力は分かってるから。その為にもとにかく勉強。内申書。とりあえず、この高校はそこそこの進学校だから、推薦が取れれば後は楽だ。
説明が二重になってしまい、申し訳ないが、これが今の私を構築するもの。友達と遊んだりもするけど、基本は勉強。一人で生きられるようになったら遊べばいい。
さて、私の説明はこれぐらいにして、次はこの学校の『狂犬』について説明しよう。
『狂犬』こと、一学年上の先輩、桐生冬弥は文字通り『狂った犬』だ。
大抵は学校の中をふらふらし、何がスイッチなのか、いきなりありとあらゆるものを壊し始める。物でも人でも目に入ったものはとにかく。しばらく暴れるとまたふらふら何処かに行くらしい。
これだけ聞くと、気まぐれな猫っぽいけど、ヤツには決まった"散歩コース"がある。だから、ちゃんと時間さえ見ていれば次はどこに現れるっていうのがわかるのだ。
そして、そんな危ないヤツがなぜ放置なのかと言えば、もちろん親の権力だ。なんでも、この学校に多大な寄付をし、ヤツの悪行を揉み消してるんだとか。チッ、羨ましいなおい。
そんなヤツでも、揉み消すかわりの約束事があるようで、学校には顔を出すし(出すだけ。授業は出ない。)、テストは必ず受ける。しかも常に一位。全国模試でも上位に入るんだって。
カンニングはまずない。テストは暴れても最小限に抑えようと、一人で受けてるらしいし、携帯も(このご時世に)持ってないんだとか。
これらの情報は全部、噂好きの友人から聞いたものだ。まぁ、噂とは言えかなり信憑性は高いらしい。
ヤツには特筆すべきことが二つある。まず一つ目は、その容姿だ。
とにかく綺麗。どこぞの美術館から来たんですかってぐらい顔面偏差値が高い。おかげで、『狂犬』と呼ばれようが女の子からモッテモテだ。しかも気が向いたら抱いてくれるらしい。その手腕も見事とは、そこらの女子談。
ちなみにその会話を聞いていた友人は、『どーせなら生徒会長とか風紀委員長とかに攻められればいいのにー。お仕置きだよ?とか言われて、いつもは無表情なのにその時だけ真っ赤になって慌てちゃうの!キャーー萌・え・る・わぁー!』と騒いでいたので、『そうだね。』ってニッコリ笑いながら言ってやった。なぜか怯えてたけど。
閑話休題
背も高いし、喧嘩しても負けなしと言うだけあって、体つきもいい。表情筋は恐らく使ったことはないだろうけど、一度微笑めば老若男女腰抜け間違いなしだ。
そしてもう一つ。それは、『狂犬』は吠えたことがない。ということだ。
誰もヤツの声を聞いたことがないらしい。誰に話しかけられても、返事せず。(ヤツは人を魅了するカリスマ性なるものがあるらしい。様子を見ては男女問わず話しかけられているとか。)
普通、喧嘩してる時なんかは、『オラァァ』だの、『うりゃぁぁ』だの、『オレサマサイコォー』とか言うと思うんだけど。
女の子に突っ込んでる(下品?失礼。直す気ないけど。)ときも、『イヤン』な声は出さないらしい。
だからまことしやかに囁かれる噂。
『狂犬』は口がきけないんじゃないか―――
まぁ、私としてはどっちでもいい。だって関わる気ないし。もう不良とかグレたとかお腹いっぱいです。
じゃぁなぜ私がそんな話をしているか。お気付きでしょうが、問題の『狂犬』と今現在目がガッツリ合ってるからだ。
今日も今日とて、担任から言われて、最後の授業に使った資材をえっちらおっちら運んでいたら、中庭に人がいるのに気付いた。それだけなら、気にも止めないんだけど、今日は生憎の雨。誰だそんな酔狂なことしてるのは。と思って目を向けたのが間違いだった。
そこにいたのは雨も滴るイイ男の桐生冬弥。狂犬だ。
狂ってるくせに、本当に綺麗なんだなこいつは。
そう思いながら見ていたら、私の視線に気付いたのか、こっちを見てきた。そのまま見つめ合うこと数秒。
ヤツが笑ったのだ。それはそれは嬉しそうに。
その瞬間戦慄した。んでもって急いで走って逃げた。
噂だと、獲物を見つけた時だって表情筋の『ひ』の字も知らないんじゃないかってぐらい無表情らしいなのに、間違いだったのか。
中庭とは壁と窓を隔ててたし、すぐには追ってこれまい。もし私という獲物がいなくなって、他に当たり散らしても、私には関係ない。人間我が身が一番だ。
とにかく急いで用事を済ませ、全速力で家まで帰った。ここまでくれば安心だろう。明日になればあの『狂犬』だって忘れているはず。だから大丈夫。
そう思った私は大馬鹿者だ。
翌日、いつものように登校し、いつものように授業を受けていれば、廊下が段々騒がしくなる。いや、隣のクラスかな?
他のクラスメイトももちろん気付き、なんだなんだと騒いでくる。すると、うちのクラスのドアが開いた。そこにいたのは―――
「みぃつけた」
紛れもなく私を見つめてわらう『狂犬』だった。
よくわからないまま桐生冬弥は私を教室から連れ出すと、何処かの空き教室に入り、力一杯抱き締めてきた。骨が折れるんじゃないかってぐらい。頬擦りまでしてきて、まじハゲる…やめて。
首筋に顔を埋めたと思ったら匂い嗅いでくるし。ちゃんとお風呂は入ったから臭くないはず!なのに、クンクンクンクン。あんたは犬か!いや、『狂犬』か。
このぐらいになると、呆気に取られていた私も正気に戻って、抵抗を始めた。ヤツの腕の中で身動ぎ、叩き、はーなーしーてーと暴れまくってやった。……大して効果はなかったみたいだけど。
諦めかけたとき、ヤツは気が済んだのか徐に顔をあげて、
「名前、なに?」
と聞いてきた。もちろん教える気はない。明日から不登校になる予定だし。私が一向に口を開かないのが気にいらなかったのか、ご機嫌そうな雰囲気を一気に潜め、『狂犬』に似つかわしい声で
「なまえ」
再度聞いてきた。
怖い!こわいよきみ!びっくりするぐらいの美形が無表情ってびびっちゃうよ!皆さんよく近寄れたな!!
「……鷲尾美羽」
「みう?みう……みうみうみう、みゅー」
いや、ワイ入ってないから!ちっちゃい『ゆ』を入れんな!
とは言えず、とりあえず頷いておいた。
「おれ、桐生冬弥。とーや。」
「……はい。」
「とーや」
「……」
「とーや」
わかったって!むしろ知ってた!なのに、ずっと『とーや、とーや』言ってる。もしかして、言えってこと?
「…とーや先輩?」
そう言えば首を降ってまた、『とーや』と言う。ちゃんとひらがな呼びしたのに。何が気に食わんのだ。さっさと解放してほしい。
「…………とーや?」
おそるおそる言ってみれば正解だったらしく、またすごい勢いで頬擦りされた。やめて!毛が抜ける!
とにかく、何がしたかったのかわからないけど、これで離してもらえるかと思いきや、世の中そんなに甘くない。
頬擦りを止めたかと思えば、今度は身体中をまさぐられ、至るところにキス(口にはされなかったが)をされ、しまいには床に押し倒された。
いやいやいやいや!ここまでくればさすがにわかるよ!?鷲尾美羽、人生最大の(貞操の)危機だって!
さっき以上にものすごい抵抗していれば、桐生冬弥は『暴れる、ダメ。痛い?』とか聞いてくる。その『痛い』はどっちの意味だ!今現在か!?それとも痛くしちゃうぞなのか!?
とにかくこんなところでこんなヤツと初体験を済ませる気はない!あんたなら私なんか襲う前に、女は選り取りみどりだろ!
「んっ……やっ!です!はなして……っ!」
「みゅー。わがまま、メッ。」
メッ。じゃねぇぇぇぇ!
そう叫ぶ前に『ドスッ!』という音が聞こえて、痛みを感じる隙もなく意識がブラックアウトしていった。
**********
目が覚めた時に見たのは、見知らぬ天井だった。
ここどこ?ってかいつの間に寝て…ぅええぇぇぇぇ!?
周囲に視線を走らせれば、やたら広くて物の少ない部屋と、隣には無駄に綺麗な寝顔が。それにびっくりしてたら、段々と寝る(というより恐らく気絶させられる)前のことを思い出した。
ヤバイ!!逃げなくちゃ!
そう思うのに、隣のヤツの腕が邪魔で動けない。起こす訳にもいかないから、足の方から降りようとそろ~っと足を出そうとすれば、『ジャラ…』という嫌な音が。おそるおそる視線を足下に向けると、足首には何やら頑丈そうな足枷と、ベッドに繋がってる鎖が。
パニックに陥った私は、隣のヤツのことなんかすっかり忘れてそれを外そうと躍起になった。そんなことをすれば、当然ヤツは起きるわけで、
「……みゅー?それ、取れない。取らない。」
「なんでこんな……!今すぐ外して!」
そう訴えてみても、ヤツは首を横に振るばかり。だったら自力で!とやってみてもうんともすんとも言わない。どれくらい足枷と戦ったのか、足首と手のひらからは血がにじみ、何をしても取れないんだと諦めの境地に入った瞬間、今まで静かに私の様子を見てたヤツはいきなりベッドに押し倒し、唇を貪った。
「んんっ……やっ、あっ!い、やぁ!……んっ」
中途半端に開いていた唇からヤツの舌が入り込んでくる。我が物顔で私の口腔を舐め、舌を絡めようとする。奥に縮こまった私の舌を掻き出そうと角度を変えて深く口づける。
そんな状態が何分続いたのか。部屋の中には私の漏れ出る声と、『くちゅ…くちゅ…』といういやらしい水音しか聞こえない。いい加減息苦しくて、意識も朦朧としていた時に、ドアをノックする音が鳴った。
た、たすかったぁーー!
噂で聞いていた通り、キスだけで腰抜けになってしまった私には天の助けに思えた。
実際は更なる地獄への入口だったけど――――
ゼェはぁ、と100メートル走でもしたんですか?ってぐらい息が上がってる私とは対称的に、息の乱れなんか一筋も感じない桐生冬弥は、ドアの方を一瞥して、また私にキスしようとしてきた。
待て待て待て!!無視せず出ろや!
私の必死の願いが通じたのか、返事もしてないのに勝手にドアが開いた。
「いるなら返事ぐらいしなさい。」
「………いそがしい。」
嘘つくな!
入ってきたのは、40代ぐらいのダンディーなおじ様だった。ってか、顔見ただけでこの人の父親だってわかるよ……。だって似てるし。
ヤツの父親は私の方を見ると、特に驚くことなくニッコリ笑ってみせた。嫌な予感しかしない!
「君が鷲尾美羽さん、だね?」
「…なんで私の名前……」
「申し訳ないが、君のことは調べさせてもらったよ。なにせ、"これ"の飼い主になる人だからね。」
「か、かい?」
「君のお兄さんは問題があったようだけど、まぁもういない人だから大丈夫だろう。両親・親類ともに問題なしだ。しかも君は学校でも優秀な部類に入るんだね。好都合だ。頭の良い人間は好ましい。体調面でも特にこれといったことはないし、子どもは恐らくすぐ出来るだろう。冬弥の誕生日まではあと数ヵ月だから、それを待って籍を入れようと思う。何か問題はあるかね?」
「こ、こづくり?せき?一体なんの話を……」
「おや、冬弥から聞いてないのかい?まぁこの子は無口だからしょうがない。私が説明しよう。」
そこでこの父親からされた説明はおよそ信じられないものだった。
父親曰く、この『狂犬』は幼いときからこんな感じだったらしい。感情が欠落してる子。その子は年齢を重ねていくうちに、物を壊すことを覚え始める。そうなると、誰の手にも終えなかった。だから、父親はヤツの手綱を引ける『飼い主』を探すことにした。もちろん、そんな簡単には事が運ばず、学校に無理矢理行かせ人との交流を図ったり、お見合いやパーティーなどに顔を出させたりしたそうだ。しかし反応なし。そんな折りに運悪く(父親にとっては運良く)現れたのが私。
「だから君を逃がすわけにはいかないんだよ?君のご両親にも、しばらく二人で過ごさせてあげたいと説明したから、帰る必要もない。」
「…………」
言葉が出なかった。親公認で私は逃げられないの?
「足りないものがあったら使用人に言ってくれ。用意させるから。」
「他のやつ、話す、ダメ。」
「おやおや。聞いていた以上の執着ぶりだ。どうしようもないやつだが、これでもうちの後継者だ。よろしく頼むよ。」
そう言い置いてヤツの父親は部屋を出ていった。
************
それから?ちゃーんと貞操奪われましたけど。初心者にどんな無体だ!ってぐらい何回もされたし、どんなに抵抗しても避妊してくれなかったし……!避妊してください!っていうと、
『こども、人質』
発想がこわいよ!しかもそれって(妊娠を盾に結婚を迫る)女の常套手段でしょ!?なんで私が脅されてんだ!
連れて込まれた一週間は監禁状態で、ずっとあんあん言わされて突っ込まれて、腰は痛いし声は出ないしで最悪だった。でも学校だけはどーしても行きたかったから、『行かせてくれなきゃ死んでやるー』って脅して学校に通わせてもらってる。
もちろんタダとはいかないけど……
現在授業中。真面目に受けているけど、チラチラ視線は感じる。熱くて焦げそうな視線も。
私が学校に通う条件は、とーやとずっと一緒にいること。比喩でもなんでもなく、四六時中。だから、授業中でもとーやは私の"下"にいる。つまりは私の座椅子になってるわけだ。
柔らかいクッション~なんてことはなく、ノートを取ってる間でも身体はまさぐってくるし、首筋に所有印も付けてくる。
教師ばっかり見てるとヤキモチをやくのか、教師を射殺しそうな視線で睨むから、たまのご機嫌取りは忘れちゃいけない。
常に抱き締めているから、我慢が出来なくなった時には空き教室で突っ込まれる。そこから二時間は出れなくなるから問題だけど。
他のクラスメイトに迷惑をかけているのはわかってるんだけど、もしとーやの私に対する"執着"がなくなったら、私は中卒になってしまうのだ。これだけは譲れない。
「みゅー、おれ以外、考える?おれだけ、見て。」
「みゅー、離さない。おれの。」
「みゅー、逃げたら、コロス?」
なんだか物騒な言葉も混ざってたけど、毎日のように愛の言葉(に似たやつ)を囁かれ、力一杯身体を繋ぎ合わせてると情も湧くのか、今のところ逃げる算段はとっていない。
「んっ……あん!んんっ……ふっ……」
今日も今日とて朝から濃厚なキスの嵐と、ドロドロになった身体をさらにドロドロにさせられそうな手つきで撫でられてるけど、いつものことだ。気にするまい。
「と、とーやっ……がっこう……んふぅ……ぁっ」
このままいくと一時間目に間に合わないなー、出席率頗る悪いなーって考えながら喘いでいれば、『犬』の嗅覚で私がとーやに集中してないのかバレて、更に喘がされる。どーするよコレ。
結局、散々喘がされ、足腰立たないぐらいまで貫かれ、体力の限界に挑戦したような疲労感に苛まれていると、とーやが足首に何かを嵌めてきた。なに?
「とーや?なにして……なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!」
某有名ドラマの台詞をパクったようなことを叫んじゃったけど、それぐらい衝撃的だった。
だってあの日以来見なかった足枷が!鎖が!また嵌められてる!!
「おれ、がまんした。みゅーのため。でも、もう限界。みゅーがおれ以外を見てるのが耐えきれない。みうはおれだけを見て、おれだけを感じてればいい。高校はちゃんと卒業出来るから、もういいだろ?たまに仕事しなくちゃならないけど、みうと片時も離れないから。だから、みうはおれだけのことを考えて。飼い主ってそういうもんだろ?」
あの片言とーやがすらすら喋ってることにも驚きだけど、なにがどーしてこうなったのかも驚きだよ!
こうなった経緯を、きっかけを教えろやっ!!
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人間、なにがきっかけで人生が変わるかなんて誰にもわからない。
ただ一つ言えることは、私が最悪のタイミングでそのきっかけに出会ってしまったこと。
きっと、とーやには最高のきっかけだっただろうけどね。
説明が多いのは私の悪いクセです。わかってますので、苦情は受け付けません!!