第4話 非情と嘘と優しさと ~其の一~
今回は、過去編です。
和樹と香織が付き合うまでをやろうと思います。
2年生の秋のあの日、学校に行くと、俺の机に手紙が置いてあった。
「なんだコレ?」
「ラブレターじゃねえの?開けてみろよ翔也」
仕方が無いので開けてみた。
『放課後、屋上に来てください。待ってます』
「・・・ラブレター・・・だよな。和樹」
「ああ、間違いなくラブレターだな。で、どうすんだ?」
「どうって、行くしかないだろ。なぁ、お前もついて来てくれねぇかな?」
一人だと、なんとなく面倒だし。
「別に良いけど、隠れてる方が面白いから、俺は見守っててやる。」
「それ意味ねえじゃん。・・・まぁ良いや」
それから放課後になり、俺は屋上に行った。
もう冬が近づいた事もあり、屋上は風も吹き、少し肌寒いくらいだった。
「・・・いた。だれだ?」
近づくにつれて、それが見覚えのある顔だと気づく。
「・・・香織。・・・お前だったのか」
「うん///・・・」
それからしばらく、互いに沈黙が続く。
「あ、あのね///今日は、翔に話があるの」
「・・・分かってるよ。それで話ってなんだ?」(普通に考えて、あれ・・・だよな)
「え、えとね・・・私、翔の事がすきなの!だから私と付き合って下さい!」
(やっぱりか・・・バカだな。何で俺なんかを好きになったんだよ。)
香織は態度に出やすいため、大半の人は気づいていた。
ちなみに、気づいていないのは、和樹ぐらいだ。
「・・・俺は」
下手でスイマセン