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色のない君 《ユキヨシ過去編》

 目の前にある世界はこんなにもカラフルな色で溢れかえっているのに自分の目にはモノクロにしか映らない。


それを変えてくれたのは


──君だった。



***



「ねえねえ聞いた?「Pink Cat」のバンドのケイ君がさ」

「聞いた聞いた!例の「遺伝子操作」やってたんだってね」

「何かライブ中に突然顔面が崩れたらしいよ」

「怖っ!よくやるよねー」



 朝の通学電車の中で聞こえてくる女子高生同士の会話に耳を傾けながら真白(ましろ) 雪斗(ゆきと)は一人内心溜め息を吐く。



──またか。最近多いな。この手の事故。



 少子化で人口減少が著しい日本。

政府は対策に追われていた。

その一方で科学技術が発達し、ついに数年前神の領域──否、禁忌と思われる前人未到の技術を編み出してしまった。



単体生殖技術。


それは生物が雌雄交わることなく、単一で繁殖していく、以前ならヒト科では不可能とされた技術だ。


この技術を応用した遺伝子操作技術は遺伝子を自由に変えられるようになるのが一般的になった。

例えば容姿の悪い人がこの技術により絶世の美形や美人になったり、頭の悪い人が努力せずして天才になったりする。

最初こそ安全性等が世間で問題視されていたものの、それも一時的なもので瞬く間にその便利さは広まっていった。

多大なリスクがあっても一度甘い蜜の味を知ってしまったが故に、懲りない人が後を絶たない。


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